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Channel:     滋賀彦根新聞
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ひこね燦ぱれす解体せず図書館として活用する方針

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 彦根市小泉町に建設中の市スポーツ・文化交流センターの整備に伴い、前市長時の計画で解体される予定だったひこね燦ぱれす(小泉町)について、和田裕行市長が解体せずに図書館として活用する方針を示していることが17日までにわかった。今月17日以降、市議会の主な会派にもその意向を伝えた模様だ。
 
合築しまちなか交流棟に
前市長時、同様施設の整備計画
 
 彦根市は2025年に県内で行われる国民スポーツ大会に合わせて、新しい市民体育センターを建設するため、南彦根駅近くの小泉町に昨年4月1日に着工。来年6月22日に完成し、12月に開館する予定。計画では約3万5000平方㍍の敷地に、3階建てのスポーツ棟や2階建てのまちなか交流棟、共有部分、403台分の駐車場などが整備される。
 ひこね燦ぱれすは1991年(平成3年)2月1日に建築面積2267平方㍍で竣工。1階に507人を収容できる多目的ホールや教養文化室、2階にミーティングルームや研修室、会議室がある。駐車場は200台分。
 前市長時の計画では、ひこね燦ぱれすが築30年を経過して今後の修繕対応が必要なため、解体して同様の施設(まちなか交流棟)を建設する合築案が盛り込まれた。現在はまちなか交流棟の建設も行われており、基礎部分の工事が進んでいる。
 
過去に図書館の整備案も
130台の駐車スペース確保課題
 しかし、解体費用には概算で約1億円かかり、建築基準法でも耐震工事の必要がないため、和田市長は公約や就任後の本紙のインタビューなどで、ひこね燦ぱれすの保存と有効活用に言及。先の6月議会では「取り壊すのか、有効活用するのかを検討しているところだ」と述べていた。関係者によると、その後、解体せずに図書館として活用する方針を固め、17日以降に順次、市議会の公政会や夢みらいなどに所属する市議に伝えたという。
 元々、整備中の市スポーツ・文化交流センターの場所には、同センターの整備計画が決まる前まで、図書館を整備する案が水面下で進んでいた経緯があり、前市長の時に同センターの整備が決定した際は地元住民から驚きの声もあがっていた。
整備中のまちなか交流棟には1万5000冊を収める図書コーナーを設ける予定だが、まちなか交流棟の図書コーナーは子どもや子育て世代ら向けにし、ひこね燦ぱれすの図書館にはほかのジャンルの書籍を配置するとみられる。
 一方で、前市長の時の計画ではひこね燦ぱれすの解体後の跡地には駐車場を整備する予定だった。解体しなかった場合は約130台分の駐車スペースがなくなるため、今後は代替のスペースの確保が必要になる。
 
市議会の対応注目
また市議会で過半数を占める最大会派の公政会などは、ひこね燦ぱれすを解体して同センターの整備を進める前市長の計画案を了承していた。公共事業の抑制を掲げて和田市長を当選させた民意か、一度は了承したメンツをとるか、公政会でも賛否が分かれている模様で、9月議会での公政会を中心にした市議会の対応が注目される

 


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