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リオ五輪の陸上4×100㍍リレーの決勝に出場した桐生祥秀選手を応援するパブリックビューイング、銀メダル獲得に祖母の俊江さん感激

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 リオ五輪の陸上4×100㍍リレーの決勝に出場した彦根出身の桐生祥秀選手を応援するパブリックビューイングが20日、文化プラザで開かれ、桐生選手の友人や同級生ら約150人が参加。銀メダルを獲得した直後は大きな歓声に包まれた。
 桐生選手は第3走者として出場。ほかの3選手と登場するシーンが巨大画面に流されると、来場者は応援グッズとして1人ずつに手渡されたスティックバルーンを叩いて声援を送った。そして見事、2位でゴールすると、来場者は立ち上がって万歳を繰り返していた。用意されたくす玉が大久保市長や子どもたちによって割られ、「祝 日本チーム メダル獲得」の文字が現れると、拍手が沸き起こっていた。
 祖母の桐生俊江さん(79)=開出今町=は涙をぬぐいながら「2位とは思っていなかったので、最初はまさかと思った。ただ、ただうれしい」と話していた。桐生選手が城陽小6年生の頃に担任だった中川大介さん(38)=長浜市=は「感動して鳥肌が立った。いい走りをしてくれた。とにかくおめでとうと言いたい」と話していた。

彦根市発注の上水道工事を巡って、市の積算ミスで落札業者に契約解除の報告

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 彦根市が発注した高宮町の上水道の敷設工事を巡って、市が入札前に作成した積算のミスにより、落札した業者に契約解除の報告が届いていることがわかった。
 市などによると、この工事の指名入札が7月7日にあり、翌日、15社から1社が落札した。しかしその後、材料費にかかる経費にミスがあることがわかり、当初の設計金額より4万円ほど差異が生じることがわかった。これを受けて市は今月初めに落札した業者に報告し、正しい金額で入札が行われなかったとして、市の契約規則により「契約を解除する」旨を伝えた。
 業者は着工に向けて材料費などを購入済みだったといい、その業者の社長(39)は「積算の書類には市水道部などの数人の管理者の印鑑も押されていて、複数回チェックしているはず。このような案件は今回だけではないのではないか」と憤りを見せている。
 市水道部は業者に謝罪したと答えた上で「チェックミスがあったのは事実。落札業者への対応策を今後、考えると共に、2度とこのようなことが起きないよう再発防止に努めたい」としている。

ワークショップに親子で挑戦する「ひこねワクドキッズフェスタ」文化プラザで初開催

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 さまざまなワークショップに親子で挑戦する「ひこねワクドキッズフェスタ」が、19日から21日まで文化プラザで行われた。
 夏休みの思い出にしてもらおうと文化プラザが初めて企画し、絵をガラスに貼る「グラスデコ」や、紙とはさみで昆虫などを作る「かみわざ」、ドリンクホルダー作りなど計6つの教室を行った。
 20日に行われた「かみわざ」では野路井邦充さん(62)=馬場1=を講師に、午前と午後に計30人の児童が体験。野路井さんが事前に切り取り線を入れた赤、緑、青、ピンクなどの色紙を使って、昆虫や動物、妖精、恐竜など24種類の中から選んで製作した。
 児童たちははさみを使って、慎重な手つきで切った後、折り込んで形に仕上げた。ティラノサウルスを作った旭森小6年の百田智哉君(12)は「細かい所を切るのが難しかったけれど、楽しかった。夏休みの思い出になりました」と話していた。
 また、この日は前日に行われた「グラスデコ」に参加した子どもたちがグランドホール1階の窓ガラスにグラスデコを貼る作業もした。児童たちは講師の画家・尾碕潤さん(38)=大阪府高槻市=の指導で貼り付けたり、ガラス用のクレヨンで花などを描いたりしていた。約1カ月間、展示される。

彦根城の白鳥が長浜まで逃げ出す、原因は親鳥の「いじめ」?→湖北野鳥センター「しつけ」

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 彦根城の内堀で飼われている白鳥が長浜市内の川まで逃げ出していたことがわかった。彦根城管理事務所によると、これまでにも旧港湾など近くに逃げ出す白鳥はいたが、市外は珍しいという。
 同事務所によると、今月8日午前10時ごろ「松原町の矢倉川に白鳥がいる」との報告を受けた作業員が駆けつけると、彦根港の近くを泳いでいる白鳥を発見。これまでにも逃げ出すことがあり、餌の時間になると戻ってきたため、そのままにしていたが、その後も戻らず、心配していたところ、12日に「長浜市内の米川で水草を食べている」との通報があった。
 同事務所では作業員8人が2㌧ダンプカー、乗用車、軽トラックに乗り込んで出動。約1時間かけて捕獲し、飛び立ち防止のために風切り羽を切って内堀に戻した。ほかの白鳥を含めて年に1、2回、風切り羽を切っているが、生えてくると羽ばたけるようになるという。
 彦根城には内堀に白鳥3羽・黒鳥2羽、中堀に白鳥2羽・黒鳥1羽の計8羽が生息。逃げ出したのは内堀で昨年9月に生まれた子どもで、親鳥2羽と一緒に黒門付近を中心に過ごしているが、最近は親鳥からくちばしで突かれたり、餌を盗られたりする光景が頻繁に見られるといい、これまでにも何度か逃げ出していた。
 同事務所では「巣の管理面など制約があり、難しいが、親鳥と離す方向で調整していきたい」としている。
 ※(解説)
 長浜市の湖北野鳥センターによると、彦根城の白鳥はヨーロッパや中央アジアに生息するコブハクチョウと呼ばれる種類で、ロシアから日本に飛来するコハクチョウと違い、くちばし付近にコブがあるのが特徴。
 市教委文化財課によると、彦根城へは昭和36年に日本白鳥を守る会から寄付されたのが始まり。今回、逃げ出した白鳥はまだ1歳足らずだが、親鳥から度々「いじめ」を受けていたといい、小生が撮影のため訪れた際も親鳥が羽を広げて脅したり、くちばしで突いたりしていた。
 このような白鳥の習性について、同センターの専門家に聞くと、「親鳥の行為は『いじめ』ではなく、自分たちから早く離れて独り立ちしてほしい」という愛情表現の一つだという。
 白鳥たちが過ごしやすい環境作りに向けて、飼育場所を移すなど対処を願いたいと思う今日この頃だ。(山田)

多賀が醸造する新酒「琵琶の神龍」に使う米・みずかがみの収穫がフレンドリーファームいしでらで始まる

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 清酒会社 多賀(多賀町)が醸造する新酒「琵琶の神龍」に使う米・みずかがみの収穫が、20日から彦根市石寺町の農業組合法人フレンドリーファームいしでらの水田で始まった。
 同社は平成23年秋に石寺町の田んぼに描かれた「ひこにゃんアート」の時に刈られた米のうち、日本晴を使って琵琶の神龍を製造。みずかがみは同25年秋に近江米としてデビューし、同法人でも同26年から生産している。
 同社はみずかがみを使った酒作りを今年から挑戦。同法人が所有する水田41万3420平方㍍のうち、みずかがみを栽培している4万4868平方㍍分の一部の米を活用することにした。
 20日はみずかがみの水田を管理する石寺町の西川昭三さん(68)らがコンバインを運転し米を収穫していた。西川さんは「米のできは悪くないと思う。ぜひ、おいしいお酒を造ってほしい」と話していた。
 多賀の監査役・中川信子さん(57)は「地元のお米で造るお酒に、ぜひご期待ください」と語っていた。みずかがみを使った琵琶の神龍は今年の11月中に発売される。

桐生祥秀選手と乾友紀子選手に県民スポーツ大賞の「栄誉賞」を授与、彦根市は市民栄誉賞

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 滋賀県は23日、リオデジャネイロ五輪で活躍した県ゆかりの選手のうち、陸上男子4×100㍍リレーで銀メダルを獲得した彦根出身の桐生祥秀選手と、シンクロナイズドスイミングのデュエットとチームで銅メダルを獲得した近江八幡出身の乾友紀子選手に、県民スポーツ大賞の「栄誉賞」を授与すると発表した。
 桐生選手に対しては彦根市が市民栄誉賞を贈る方針を示しており、本人の同意を得た後に発表する。市民栄誉賞の授与は平成25年8月9日に施行した市民栄誉賞表彰規則に基づいて決定。すでに市内部による審査会も終了している。初の授与になる。
 また桐生選手は洛南高校出身のため、京都府が府スポーツ特別栄誉賞を、京都市が市スポーツ最高栄誉賞を授与する。

司法書士法人「equal(イコール)」、石田法律事務所、税理士法人GrowUpが一般社団法人 滋賀士業相談センター設立

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 彦根市内などの弁護士、司法書士、税理士の専門家たちが「一般社団法人 滋賀士業相談センター」を9月1日に設立する。専門家3者による法人化の設立は県内初だという。
 法人を設立したのは小泉町の司法書士法人「equal(イコール)」、本町1丁目の石田法律事務所、草津市の税理士法人GrowUp。専門家同士でネットワークを築くことで、地域住民からの相談に対して有益な情報や支援をスムーズに提供しようと、一般社団法人化することにした。
 相談の対象は登記・税務・法務の3分野で、相続、財産分与、相続税の申告、離婚、交通事故など。
 また3団体はこれまでにも彦根や長浜などで相談会を開催しており、今後も継続して相談会やセミナーを行う。
 代表理事の1人で司法書士の馬場真作さん(34)は「専門家が集結し、相談会やセミナーなどを開催することで、『ここに来れば大丈夫』と言われるような、お客様の総合窓口になりたいと思います」と話している。問い合わせは事務局のイコール☎(24)5131。

吉本興業社員の能登達也さん彦根市に派遣 築城410年記念事業推進室に配属

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 吉本興業社員の能登達也さん(30)が彦根市に派遣され、企画振興部秘書政策課内の築城410年記念事業推進室に配属。1日、大久保市長から辞令書が交付された。
 能登さんは石川県七尾市出身。吉本興業の社員が自治体などに出向して地方の活性化に貢献していく「エリアプロジェクト」の1期生として平成23年に入社。主に石川県を担当し、同県の観光情報を動画配信したり、劇団を立ち上げたりしてきた。
 来年3月から築城410年祭を行う彦根市は、3大都市圏の大企業の社員が地方自治体に入って企業でのノウハウを生かす総務省の「地域おこし企業人交流プログラム」を活用し、吉本興業に社員の派遣を依頼。能登さんに白羽の矢が立った。同プログラムが活用されて、吉本興業から社員が派遣される事例は平成25年の宮城県石巻市に続いて2人目だという。
 辞令の交付後、大久保市長は「力を合わせて、笑顔あふれる彦根にしてほしい」と要請。能登さんは「彦根は城下町が残っており、町並みがきれい。彦根に派遣されて、すごく光栄に感じている。築城410年祭への誘客が増えるように全力で取り組みたい」と抱負を語った。任期は1日から平成30年3月31日までの予定。

日本ナショナル・トラスト協会が彦根市笹尾町の土地取得、県内では大津市の伊香立の森に続いて2カ所目

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 日本の美しい自然と風景を守る活動をしている「日本ナショナル・トラスト協会」はこのほど、彦根市笹尾町の土地計6万1636平方㍍を取得したと発表。滋賀県内では昨年の大津市の伊香立の森に続いて2カ所目となった。
 ナショナル・トラストは無理な開発から絶滅危惧種の動植物や森林など自然環境を守る意味で、日本では昭和57年に「ナショナル・トラストを進める全国の会」が結成、平成4年に法人化された。当初は自ら土地を所有することはなかったが、自然保護への迅速な対応が求められる中で、寄付や贈与などの形で積極的に全国各地の土地を取得している。
 今回の笹尾町の土地は滋賀県の「守りたい育てたい湖国の自然100選」に選ばれているエリアの一部で、周辺にはカキツバタの群生地など多くの動植物のすみかになっているという。県外の所有者から34筆に分かれた山林が8月10日付けで同協会へ贈与され、全国で46番目のトラスト地になった。

国宝・彦根城築城410年祭のロゴマーク決まる

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 国宝・彦根城築城410年祭の推進委員会が29日、彦根商工会議所で開かれ、ロゴマークが決まった。
 会議では冒頭で会長の小出英樹・彦根商議所会頭が「オール彦根で盛り上がる取り組みを決め、目標を達成させたい」とあいさつ。市民公募委員として田口巳千栄さんと中川原大樹さんが抱負を語った。
 事業計画としては▽江戸時代の彦根城や城下町をコンピューターグラフィックで再現する動画放映▽戦国と江戸時代をテーマにさまざまなジャンルの作家が彦根城や井伊家を作るアート展▽来年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」に関するビデオや衣装展示▽城周辺や市中南部で花火と食に関するイベント―などが公表された。
 ロゴマークは彦根藩の家紋や琵琶湖、佐和山をモチーフにした5案が示され、投票の結果、筆で書かれた「国宝 彦根城」と「HIKONE ONE and ONLY 築城410年祭」と記された黒、朱、グレーの3色バージョンに決まった。

松原村御除地絵図を読み解く講座、彦根城博物館学芸員の渡辺恒一さん解説

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 江戸時代に作られた「松原村御除地(おんよけち)絵図」を読み解く講座が4日、鳥居本地区公民館で開かれ、彦根城博物館学芸員の渡辺恒一さんが、除地とは何かなどについて解説した=写真。
 除地絵図は天保11年(1840)11月に彦根藩の普請方によって、横204㌢×縦116㌢で製作された。渡辺さんは江戸期の松原村の一部が記された御城下惣絵図を示しながら、松原村には松原湊、藩主の下屋敷(お浜御殿)、筆頭家老・木俣土佐の下屋敷などのほか、天保15年には本家や借家計407軒に1587人が住んでいたと説明。
 一方で、除地絵図には187軒が記されているが、約220軒が描かれておらず、絵図には空白部分に「御年貢地」と書かれていることから、渡辺さんは「記されたエリアが御除地で、そこは年貢の免除地だったと推測できる」「御城下惣絵図に松原村の屋敷が描かれているのは、そこが城下町の屋敷と同じ年貢の免除地だったからだ」と述べた。
 また天保4年の記録を参考に、松原村では農業や漁業、船業のほか、城内の蔵へ米を搬出入する「御蔵出入り」、松原湊に運ばれた年貢米の保管と納入先ごとの仕分け作業をする「米宿」などの仕事があったと紹介。
 そのうち米宿の家は彦根城を隔てた川沿いに「土蔵」を所有し、除地絵図には約60軒掲載。これについて渡辺さんは「彦根藩の年貢米の納入制度の変更で、江戸時代後期に土蔵が増加したとみられる」とし「景観を気にした普請方から土蔵の排除命令が出たことが除地絵図の作成の原因になった」と語った。
 今回の講演会は彦根市立図書館創設100周年記念として開催された2回目で、市民ら約50人が受講。3回目は11日午後2時~高宮地域文化センターで御城内御絵図と御城下惣絵図についての講演会がある。

読書アドバイザー・藤井スミ苑さん板絵などの作品展「絵本から広がる世界」ウィズで

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 彦根市大藪町の読書アドバイザー・藤井スミ苑さん(69)の板絵などの作品展「絵本から広がる世界」が、23日まで市男女共同参画センター・ウィズで開かれている。15日午前10時~はギャラリートークがある。
 藤井さんは昭和57年に絵本の読み聞かせの面白さにひかれ、翌年からボランティアグループに所属。同61年には西地区公民館で木彫りを習い始め、その後、ベニヤ板を彫って絵を創作する「板絵」を始めた。これまでに彦根市展で特選や市長賞、無鑑査奨励賞を受賞している。また平成22年には出版文化産業復興財団(JPIC)が国民の読書活動推進のために開講した養成講座を修了し読書アドバイザーの資格を取得した。
 藤井さんは板絵の創作のほか、絵本を読んだ後にスケッチ画と内容、感想を大学ノートにまとめており、これまでに絵本約1450冊分を大学ノート13冊に収めている。
 作品展では芹川のけやきの木で葉の妖精が遊んでいる「わらべ歌」や市展の受賞作などの板絵21点、絵本の感想スケッチをまとめた大学ノートのカラーコピー31点、感想スケッチ本7冊のほか、藤井さんが手作りで作った絵本8冊を展示している。
 サブタイトルには「いつしか あなたも アーティスト」を付けているが、藤井さんは「このタイトルは長年、私の活動を見てきた娘がつけてくれました。最初は思ってもみませんでしたが、コツコツと地道に続けて、現在に至りました。皆さんにも楽しんで頂けたら幸いです」と話していた。開館は午前9時~午後9時(月水は午後6時)。休館は火日祝。
 乳幼児と保護者を対象にした「おやこ広場」が10日午前10時から彦根市男女共同参画センター・ウィズの軽運動室会議室で開催される。読書アドバイザーの藤井スミ苑さんによるエプロンシアターや紙芝居、わらべ歌など。参加無料。当日自由参加。問い合わせはウィズ☎(24)3529。

幼少期を彦根で過ごした20世紀の英国を代表する工芸家のバーナード・リーチの作品展 県立近代美術館で

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 幼少期を彦根で過ごした20世紀の英国を代表する工芸家のバーナード・リーチ(1887年~1979年)の作品展が大津市の県立近代美術館で開かれている。
 リーチは明治20年に当時イギリスの植民地だった香港で生まれた。生後すぐに母親を亡くし、父親が裁判官を務めて忙しくしていたため、母方の祖父母が過ごしていた彦根に移住。祖父のハミルトン・シャープは宣教師の傍ら、旧制彦根中学校(現・彦根東高校)で英語の教師を務め、リーチと共に学校隣の官舎で過ごした。
 リーチは、明治21年8月31日にシャープが教師を退任すると同時に京都に移り住み、同24年まで日本で過ごした。香港やシンガポールなどで父親と過ごした後、10歳で母国の英国に戻って美術学校で絵画を学び、ギリシャ生まれの小説家・小泉八雲らの影響を受けた。22歳の時に再来日し、文芸思潮の白樺派の中心メンバーだった柳宗悦(むねよし)ら当時の芸術家や文化人と出会った。明治44年以降は陶芸の道に進み、9年後に帰国した際は窯を築いて創作活動を進めた。
 近代美術館では今年がリーチ生誕130年目にあたるのを記念し、日本民藝館(東京都目黒区)が所蔵するリーチの最初のころから晩年までの陶磁器を中心に、木工作品などを含めて約200点を展示。国内初公開のリーチと柳の往復書簡も並べている。
 開館は25日までの午前9時半~午後5時。休館は月曜と祝日の翌日。入場料は大人1000円、高大生650円、小中生450円。
 25日午前11時~午後4時は羊毛で器を作るワークショップ「動物模様の羊毛うつわ」がある。対象は小中学生と保護者。材料費300円。申し込みは12日必着で同美術館ホームページから。問い合わせは近代美術館☎077(543)2111。

彦光会の伊藤壽美江さん卒寿記念し個展を開催

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 彦根市芹橋1丁目の伊藤壽美江さん(89)は油絵の創作活動を続けており、数えで卒寿を迎えたことを記念し、滋賀中央信用金庫銀座支店でさきごろ個展を開催。多くの来場者から祝いの言葉を受けた。
 伊藤さんと絵との出会いは50年以上前の幼稚園のPTA活動時。50歳代になり、夫の哲夫さんと彦根の洋画グループ「彦光会」に入り、一緒に5年ほど絵画を楽しんだ。14年前に哲夫さんが亡くなってからは、欧州でツアーガイドをしている長女の愛子さんと一緒に欧米各国を旅し、各地で絵を描いてきた。昨年2月のドイツのローテンブルクを入れて、これまでに15カ国を訪問している。
 絵の魅力について、伊藤さんは「夢を実現してくれる力が絵にはある」と説明。今後の夢については「自宅近くのフジの花や古民家などまちの風景、そしてできれば故郷の旧びわ町(長浜市)の水辺を描きたい」と語り、「4年後の東京五輪でまた個展を開くことができるよう、創作活動を続けたい」と笑顔で話していた。

マリアージュ彦根、テラス付きの披露宴会場に樹木を備えるなど自然派志向の空間に改装

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 彦根市里根町の結婚式場「マリアージュ彦根」はテラス付きの披露宴会場の一つを、本物の樹木を備えるなど自然派志向の空間に改装。見学を随時受け付けている。
 グラマラス(魅力的)とキャンプを組み合わせた「グランピング」のデザインに着目。緑化の専門業者「東邦レオ」(東京都豊島区)に施工を依頼し、3つの式場の内、70人が収容できる170平方㍍の中宴会場を改装した。
 新郎新婦が座るメインテーブルの背後に藤ヅルの幹を天井に向かって配置し、壁面にはカポックなど3種類の植物が植えられている。参列者席の天井には藤ヅルの幹や植物が顔を出しているほか、植物からの「恵みの露」をイメージしたペンダントライトや木製のシャンデリアが設置。各テーブルにはさまざまな形の小瓶に野花をあしらう工夫もされている。
 隣接するテラスにはアウトドアやキャンプをイメージしたランタンやターフ(芝生)、ソファ、流木アートなどが整備されており、新郎新婦や参列者がくつろげる空間になっている。
 支配人の宮本良孝さん(53)は「ナチュラルな雰囲気で、自然と会話が弾む空間を演出しました。自然に癒やされながら、ゆったりと過ごしてほしいと思います」と話していた。披露宴のほか、同窓会やパーティー、忘年会、新年会でも利用できる。
 マリアージュ彦根は昭和59年創業で、これまでに約1万1000組が披露宴を挙げている。木曜定休。問い合わせは同店☎(26)1101。

日夏町の巡礼街道沿いにたたずむ昭和の雰囲気の店「よろず淡日(あわひ)」

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 彦根市日夏町の巡礼街道沿いにたたずむ昔懐かしい雰囲気の店がある。「よろず淡日(あわひ)」だ。記者は仕事などで頻繁に同街道を車で通るが、初めて同店を伺った。(山田貴之)
 同店は、経営する疋田実さん(56)の曾祖父の半六が大正時代に「塩半」という屋号で開業したのが始まり。飲食や日用品、文具から下駄の鼻緒などまで何でもそろう「よろず屋」として経営し、祖父の甚吉さんが2代目を引き継いだ。
 約15年前に甚吉さんが亡くなった後は空き家になっていたが、当時、大阪市内で家具を作っていた実さんが朽ちていく建物を復活させようと移住を決意。平成26年4月末に移り住み、実さん自身が改装工事をした後の昨年8月22日に3代目として開店した。店名は淡海(おうみ)と日夏から「淡日」と名付け、淡を青色、日を橙色で表している。
 建物は大正時代の母屋と築約45年の店舗からなり、店内では駄菓子、コクヨのびわ湖文具、市内外の茶やしょう油、古道具などを販売しているほか、カフェや児童書の貸し出しをしている。店舗の外には戦前に作られたパチンコ台や子どもの落書きコーナーがあり、地域の児童たちが遊べる工夫もされている。
 実さんは大阪在住時に児童保育の仕事をするなど福祉の活動に従事したり、現代美術に興味を抱いていたことから、店内では地域の福祉施設の利用者が作った陶器や布製品を販売しているほか、店舗に隣接する大正期の建物をギャラリースペースとして活用している。
 実さんは幼少期、祖父母に会うため夏休みなどに訪れた際の記憶を鮮明に覚えているといい「当時のように地域の人たちが集まる場所にしたい。そのためにも祖父の時代に扱っていた店に近づけたい」と話していた。
 開店時間は金土日月と祝日の午前11時~午後6時。問い合わせは同店☎(49)3890。
 なお同店は11日まで、現代アート作家の堀尾貞治さんと山下克彦さんの作品展をギャラリー内で開いている。

円覚寺龍隠庵の会首・境野勝悟さんが「日本のこころの原点」をテーマに講演

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 神奈川県鎌倉市の円覚寺龍隠庵の会首・境野勝悟(かつのり)さんが10日、文化プラザで「日本のこころの原点」をテーマに講演。戦後教育の批判や日の丸の成り立ちなどを解説した=写真。
 終戦の日を中学1年生の時に迎えた境野さんは、「小学6年生までは昔の教育、戦後は戦勝国の教育が行われた」と表現したうえで「戦後は『恩』の教育をつぶした。心(恩)の教育は命の教育であり、何の力で生きているかを教えなければいけない」と話した。
 日本については「2000年、3000年前から太陽があるから生きていけることをみんなで自覚し、日本の思想性をみんなで考えた。他国の民主主義や共産主義はリンカーンやマルクスら個人が考えた」と説明。国旗の日の丸についてもふれ「命の本は太陽であり、私たちの民族は太陽を大事にした国だ」と述べた。
 また「欧米人は自然を利用するが、日本人は自然に感謝し、合掌してきた。日本人の愛国心は日本の自然を愛すること。見えないものに感謝するのが私たちの民族の強みだ」と解説。「戦後は日本人としてどう生きるかを教育しなかった。戦争に負けて日本を捨てざるを得なかった。だから、他国が日本に対して崇敬の念を抱いている一方で、今の日本人は無自覚になっている」と指摘した。
 最後に、テロや紛争が相次ぐ世界への日本の役割について「日本は欧米から物質文明を学び習得した。この混迷の世を救えるのは日本の心だ。日本の心を世界に説いていくことが必要になっている」と熱く語った。
 境野さんの講演は彦根南ロータリークラブが主催した、滋賀県内の21のロータリークラブが一堂に集まるインターミーティングの中で開催。県内から約500人が来場した。

岩崎悠人選手=京都橘中学高校3年生=J2の京都サンガF.C.への入団決定

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 彦根出身の岩崎悠人選手(18)=京都橘中学高校3年生=のプロサッカーリーグJ2に所属する京都サンガF.C.への入団が決定。13日に校内で入団発表が行われた。
 岩崎選手は彦根市立金城小、中央中を卒業し、京都橘中学高校へ入学。1年生の時に日本の高校選抜に選ばれ、デュッセルドルフ国際ユースサッカー大会に出場した。
 U―17、U―18の日本代表にも選ばれ、海外遠征で活躍し、今年はU―19の日本代表のストライカーとしてバーレーン、中国、米国、フランス遠征に加わった。また同校のサッカー部ではキャプテンとしてチームを牽引した。
 入団発表には、同校出身で京都サンガへ入団する東洋大学4年生の仙頭啓矢選手(21)と一緒に出席。
 岩崎選手は「小さい頃からの1つの目標だったプロサッカー選手になることができ、本当にうれしいです。将来は世界に出て、日本代表としてワールドカップに出るのが目標です」と抱負を述べた。

じんけんフェスタしがで、スポーツジャーナリストの二宮清純さんらが「スポーツと人権」をテーマにパネルディスカッション

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 「じんけんフェスタしが」が22日に文化プラザで開かれ、スポーツジャーナリストの二宮清純さんらが「スポーツと人権」をテーマにパネルディスカッションを行い、4年後の東京五輪に向けて、障害者と健常者の共生社会の進展を求めた。
 ディスカッションには二宮さん、パラリンピックの射撃選手・田口亜希さん、視覚障害者チーム「びわこタイマーズ」の伴走者・橋本廣明さん、車いすバスケットプレイヤー・大内秀之さんが参加。
 二宮さんは東京五輪が行われた1964年時の高齢化率が6%で、4年後の東京五輪時には30%になると紹介したうえで「これからは成長よりも成熟、効率よりも快適、をコンセプトにした社会にするべきだ。時代に合ったオリンピック、パラリンピックを考えていくべきだ」と説明。
 また橋本さんの「障害があっても自分でやっていける人はいる。互いに楽しめる方向で進めていってほしい」との提案に対し、二宮さんは「一緒に楽しもうという感覚が大事で、例えば、障害の重い人から軽い人までがプレーする車いすバスケは共生社会の縮図だと言える」と解説した。
 実際に車いすバスケをしている大内さんは「(障害者を)一方的に助ける、支えるのではなく、健常者と障害者が助け合い、支え合うような共生社会になってほしい」と述べた。
 田口さんは、障害者が体育館の利用を申請する際に「フロアに傷がつく」「けがをされたら困る」などの理由で断られる場合があるとしたうえで「障害者が小学校の時から健常者と一緒にスポーツをできる環境や、自分たちの力を発揮できる居場所を整備することが大切だ」と話した。

全国消防機器協会が住宅防火のモデル地区に城北学区自治連合会を選定、住宅用火災警報器など寄贈

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 全国消防機器協会(東京都港区)は、住宅防火のモデル地区に彦根市の城北学区自治連合会を選定。16日に彦根市消防本部で住宅用火災警報器などの受納式が開かれた。
 協会では今月1日から21日までの住宅防火・防災キャンペーンに合わせて、社会貢献事業の一環で全国各地のモデル地区に住宅用火災警報器などを配布。今年は20地区を選定し、滋賀県内では城北学区のみが入った。城北学区は住宅用火災警報器の設置率(今年3月時点)が68・8%で、市内平均の79・8%を下回っているうえ、高齢化率も高いため、市消防本部が協会側へモデル地区としての選定を申請していた。
 受納式には城北学区自治連合会の北村収会長らが参加し、河池博市消防長から住宅用火災警報器100個、消火器25本、エプロンなど防災製品25セットが贈られた。北村会長は「高齢社会の中でこのような提供を受け、介護の必要な高齢者に安心、安全に暮らして頂くことができる。学区の防火防災に今後も努めていきたい」と話していた。
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