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井伊直弼公の墓守り続けた遠城謙道 彦根城博物館で企画展

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 彦根城博物館は21日から、企画展「忠義の人 遠城謙道(おんじょうけんどう)―主君直弼への思いと禅画」を開く。
 謙道は文政6年(1823)12月12日、彦根藩の鉄砲足軽・善利(せり)組(現・芹橋2)の父・兵之助の長男として誕生。15歳で彦根藩に仕え、善利組に入った。銃の腕は常にトップだったという。
 安政7年(1860)3月3日の桜田門外の変後、政権が代わった幕府は文久2年(1862)8月、彦根藩の京都守護の任を解き、近江国の神崎・蒲生2郡の上知を命じた。これに謙道らが反発し、有志と計8人で幕府の老中・井上正直邸に乗り込み、抗議の自害をしようとするが、失敗して彦根に送還されて翌年まで謹慎処分となった。
 謙道は出家を試みるが、武士が許可無く僧になることが禁じられていたため、再び200日間の謹慎を経て隠居を命じられたが、慶応元年(1865)に井伊家の菩提寺でもある清凉寺で出家を果たした。その後、豪徳寺に向かい、明治34年(1901)5月12日に亡くなるまで37年間にわたって直弼の墓を守り続けた。
 企画展では謙道に関する資料40点と謙道の墓碑などの写真4点を展示。そのうち明治11年の建白書は、その年の5月に暗殺された大久保利通がその翌日に官位の追贈を受けたことから、直弼のえん罪を晴らすために作成したもので、太政官や宮内庁、東京府知事に提出したが、受け入れられなかった。
 明治28年の73歳の写真は東京・麹町で開業した古賀暁(さとし)が掃除をしている謙道を写したもの。謙道は井伊家から拝領した直弼愛用の茶室を墓近くに移して住みながら、毎日丁寧に墓所の掃除をしていた。謙道は絵も描いており、明治34年に初代の直政の彦根入り300年を記念して行われた藩祖三百年大祭時には佐和山神社から彦根城まで渡る神輿の様子を墨で描いた。当時、病を患い、自身の死期を5月か6月と予言し、その通りに5月12日に79歳で亡くなったという。
 企画展の開館は9月15日までの午前8時半~午後5時。ギャラリートークが22日午前11時~と午後2時~ある。

井伊直弼公作文コンクール小中学生対象、NPO法人ひこね文化デザインフォーラム企画

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 「井伊直弼公作文コンクール」が湖東湖北の小中学生対象に行われる。
 NPO法人ひこね文化デザインフォーラム(彦根市中央町)が直弼公生誕200年祭の市民提案事業として企画。テーマは小学生が「私が直弼公だったら」「直弼公と埋木舎」、中学生が「直弼公が思い描いていた日本とは」「直弼公と埋木舎」、いずれか一つを選択。
 縦書き400字詰め原稿用紙(同法人ホームページでも提供)に自筆で、小学生低学年が800字以内、高学年1600字以内、中学生2400字以内。表紙の紙に作文のテーマ、学校名と学年、氏名、電話番号を、原稿用紙1枚目の欄外にテーマ、小中学校別、学年を、各用紙の左下にページ番号を記入する。
 ホッチキス止めし、市内の児童生徒は各学校を通じて、ほかの市町は同法人へ郵送で提出。期限は9月1日~11月10日。低学年、高学年、中学生の各部門で表彰し、最優秀賞と特別賞に図書券1万円、優秀賞2人に図書券3000円。12月中旬から市内で展示する。問い合わせは同法人☎(23)3383。

ご当地キャラ博in彦根2015 今年は196体

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 ご当地キャラ博in彦根実行委員会は10月17、18日に、恒例となったキャラ博を開催する。
 彦根のキャラ博は、全国の3大ご当地キャラ博の一つで、彦根の恒例の人気イベントになっている。全国各地の人気ご当地キャラたちが登場し、ゆるキャラファンには必見だ。今年は「井伊直弼公200年記念祭」の開催期間に実施のため、ひこにゃんをはじめとする城や直弼にまつわるキャラの合同ステージなども予定している。
 今年の参加キャラはくまモンやいまばりバリィさんなど196体で、17日参加予定キャラは179体、18日参加予定キャラは172体。メイン会場が夢京橋キャッスルロード、サブイベント会場が銀座会場。ステージが夢京橋と四番町スクエアに設置。メイン会場では、ご当地キャラが地元の特産品やキャラクターグッズの販売などを実施。両日とも午前9時~午後3時。

北陸新幹線の敦賀・新大阪間の米原ルート実現目指し、滋賀県商工会議所連合会が決起集会

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 北陸新幹線の敦賀・新大阪間の米原ルートの実現を目指し、滋賀県商工会議所連合会が21日、彦根ビューホテルで決起集会を開き、商工関係者ら約250人が参加した。
 北陸新幹線は長野・金沢間が今年3月14日に開業し、金沢・敦賀間も平成34年度に開通する予定。敦賀・新大阪間について、昭和48年の国の整備計画では福井県小浜市付近を経由する「若狭ルート」が示されたが、政府は「米原ルート」「湖西ルート」を入れた3案から検討。今月6日から与党検討委員会が敦賀以西のルート設定に向けた協議を進めている。決起集会で同連合会の大道良夫会長は「情報が行政からタイムリーに県民に流されておらず、情報の共有化が図れていない」と指摘した上で「(米原ルート実現は)経済活動や市民生活に重大な効果がある。湖東湖北のためだけでなく、広域的な視点に立ちオール滋賀で実現させたい」と話し、同連合会副会長の小出英樹・彦根商議所会頭が現状を説明した。
 来賓として出席した滋賀2区選出で国土交通大臣政務官の上野賢一郎衆院議員(自民)は「単に北陸と関西の関係を強くするだけでなく、長野や北関東、埼玉から北陸新幹線を使って関西へ入ってくることができる」と観光面でのメリットをあげた上で、新幹線の米原・京都駅間の距離が国内最長であることにふれ「リニア新幹線を加えて考えると、米原・京都間に少なくとも新駅が必要。米原ルートの実現と新駅整備は経済発展の基礎になる」と持論を述べた。
 一方で、新幹線と在来線(北陸本線)が走行する並行在来線を行う場合、過重負担の回避のためJRの経営から離される懸念について、上野氏は「米原・敦賀間は必ず収益があがる。三セクの運営の可能性を含め、経済界と力を合わせて構想を練りたい」と語った。その後、大会宣言が読まれ、同連合会の会員らが登壇して、米原ルート実現に向けて「がんばろう」を三唱した。
 なお、敦賀以西の3ルートの概算建設費・新大阪までの所要時間・距離を比較すると、▽米原=5100億円・45分・44㌔▽若狭=9500億円・33分・123㌔▽湖西=7700億円・35分・81㌔。関西広域連合は平成23年に「費用対効果が高い」として米原ルートを国に求めることを決定している。

彦根の運動施設充実求め1万4000超の署名提出

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 平成36年の滋賀国体の主会場整備に伴い、彦根市民体育センターや県立彦根スイミングセンターなどの施設が解体されるため、市体育協会員がスポーツ施設の充実を求める署名活動を行い、24日に市役所を訪れ1万4109人分の署名を大久保市長に手渡した=写真
 署名と一緒に提出された要望書では、市の均衡ある発展が図れて、交通の利便性が良い場所への▽体育センターに代わる市総合体育館(仮称)の早期新設▽屋内プールと多目的広場の整備のほか、彦根城が眺望できる場所への武道場と弓道場の新設を求めている。
 同協会の中村善一郎会長は「スポーツを通じて彦根を活性化することは市政の柱にもなる。多くの市民の皆さんの思いを受け止め、実現に向けて努力して頂きたい」と述べた。市長は「皆さんの思いに応えることができるよう全力で努力したい」と答えた。署名活動は1万人を目標に体育振興会やスポーツ少年団などの関係者を中心に6月中旬から始め、今月17日までに市内から9505人、彦根以外の県内から4108人、県外から496人が署名。同協会によると締め切り以降も署名があり、1万5000人を超えているという。

彦根佐和口学園ミステリー部 彦根の謎解きウェブ版ドラマ完成へ

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 彦根をPRする短編ドラマの撮影が行われており、9月上旬にはインターネット上にアップされる。
 彦根観光協会内のプロモーション委員会が観光客に彦根のまちを楽しみながら散策してもらおうと企画。「謎解き」をキーワードに、仮想の「彦根佐和口学園ミステリー部」という高校の部活の生徒たちが、彦根のさまざまな謎を追っていくというストーリー。
 京都学園大学2年の督永ユキヤさん(19)=彦根市=が主人公の赤濱ユキヤ役を、水口高校3年の小林舞さん(17)=甲賀市=がヒロインの藤井舞役を演じる。2人ともドラマ初出演で、督永さんは「人生で初めての経験ですが、自分らしくがんばりたい」、小林さんは「等身大の役柄を元気いっぱいに楽しみながら演じたい」と話していた。
 ドラマの映像時間は10分超。完成後、「彦根佐和口学園」のホームページ上にアップする。彦根観光協会のホームページにリンクを掲載。続編も制作予定。同委員会では撮影場所の提供や出演など協力者を募集している。問い合わせは同委員会事務局☎(23)0001。

埋木舎にあった武道鍛錬場と楽焼の窯

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 政治家として手腕を発揮したことで知られる井伊直弼公は、17歳から32歳まで過ごした埋木舎では、禅や和歌、国学、武道、陶芸、茶の湯などの精進に励んだ。そのうち、埋木舎には現存しない武道鍛錬場や楽焼の窯があったとされる。
 武道のうち、直弼公は幼少のころから藩士を相手に兵学、剣道、槍術、弓術、馬術、居合などに修練し、すべてにおいて達人の域にまで達していたという。
 武道の中で特に力を入れたのが居合で、後に居合の極意を得て「新心新流」という一派を創設。居合の極意を著書「七五三柔居相秘書」にもまとめている。
 一方で、直弼公は天保13年(1843)ごろから、埋木舎の奥の庭で楽焼造りを始めた。香合やふた置き、茶入などを制作し、現存している物も多くある。「楽焼覚書」には直弼公自作の84点の作品名と56点の譲り先が記されているという。
 武道鍛錬場や楽焼の窯があったとされる場所は、現存する埋木舎の建物の北側にある空き地。現在は竹林になっている。埋木舎からは奥の裏木戸から入ることができるが、一般公開はされていない。(参考文献「埋木舎と井伊直弼」)

映画監督・大友啓史さんと情報誌編集長・山田実希さんが「『直弼と開国』映画の現場から」をテーマにトーク会

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 映画監督の大友啓史さんと情報誌編集長の山田実希さんによる「『直弼と開国』映画の現場から」をテーマにしたトーク会が8月29日に彦根城博物館で開かれた=写真
 井伊直弼のイメージについて大友監督は「直弼は学問のほか、居合など武芸にも努めた。違う人間像をほっていけば、もっと出てくるはずだ」と解説。直弼を主人公にした映画の可能性については、安政の大獄における独裁者や吉田松陰らを処刑したイメージが固まっていると紹介した上で「直弼さんがもし今の時代に生きていたらどう言うか、安政の大獄への本当の考え方はどういうものか、切り口はいっぱいある」と述べた。
 また彦根に映画のロケ地を更に誘致させる方法について大友監督は「名物が無くて苦しんでいる地域が多い中、滋賀には多くのロケ地候補がある」「ロケ地としてどのようにデザインし、発信するかが重要」とアドバイス。山田さんは「市長らリーダーが日本一のロケ地を目指して引っ張っていってほしい」と語った。
 トーク会は大友監督の映画「るろうに剣心」と滋賀県のロケーションジャパン大賞の受賞を記念し、彦根を映画で盛り上げる会が主催した。

国体主会場の(仮称)彦根総合運動公園整備基本計画を発表

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 県は8月28日、県立彦根総合運動場に建築を予定している国体主会場を整備するための(仮称)彦根総合運動公園整備基本計画を発表した。
 基本計画によると、敷地全体の面積を現有の約14㌶から隣接地を加えて約22㌶に拡張。敷地内の施設は▽第1種陸上競技場=約3・8㌶のうち建物面積約1・8㌶、400㍍×9レーン、サッカーなど多目的利用可、固定席約1万5000席のほか、芝生席を含めてサッカーのJ2の試合に使える約2万人収容の施設に、室内走行路など▽第3種陸上競技場=約2・1㌶のうち建物面積約0・05㌶、400㍍×8レーン、サッカーなど多目的利用可、夜間照明灯の設置検討▽庭球場=約1㌶のうち建物面積約0・1㌶、競技用の砂入り芝コート12面、約1000人収容のスタンド、夜間照明灯設置▽駐車場=5カ所に計約1100台▽駐輪場=4カ所に計約380台▽野球場=現在のまま。ほか、緑の広場やエントランス広場も。
 整備に伴い、現有の彦根市民体育センターやスイミングセンターなどは解体、移築される。今後の予定として、平成29年度までに基本計画と実施設計、敷地拡張を行い、同29年度~同32年度に基盤整備、同31年度~同33年度に第1期工事、同33年度まで住民説明を経て、国体1年前の同35年度から供用を開始する。国体後の同37年度からは第2期工事も計画している。
 施設整備と管理運営の手法としては、公設で整備した後、指定管理者制度を採用して施設の維持管理にあたる。指定管理者のほか、ネーミング・ライツ制度の導入、物販・飲食店舗、スポーツ教室など民間の活力を最大限に活用することで、質の高いサービスの提供と集客力の向上を図る。
 課題として、旧内湖のための地盤軟弱と彦根城の世界遺産に向けた景観への対策がある。地盤については、深層部と表層部を別の工法で組み合わせて行い、建物の建設時は設計段階で検討する。
 懸案の世界遺産への対策について、整備計画では公園一帯を樹木で覆って、建物の形状やデザイン、色彩を十分に検討。また建物の高さ制限については、建設予定地が彦根市の条例で「風致地区」にあたり、民間による新築の場合は高さ15㍍以下にするよう定められ、公共施設を建築する場合は市との協議が必要とされている。一方で、基本計画では建物の高さについて19・6㍍~23㍍の6案が示されているが、スタンドの屋根の高さを抑制すると、照明柱の設置が必要になるため「周囲の景観への負担が想定される」としている。今後、市との協議が注目される。

彦根市役所本庁舎耐震実現へ新たな整備計画、増築・仮設庁舎など

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 彦根市役所の本庁舎の耐震化に向けて大久保市長は、新たな整備計画の関連費を7日開会の9月議会に提案する。6月議会では関連議案が否決されており、今議会での議論が注目される。
 新しい整備計画は、本庁舎の前面に延べ915平方㍍の1階建てと、後面に延べ2650平方㍍の5階建ての建物を増築し、彦根市民会館にある市教委と水道部、中央庁の仮庁舎にある危機管理室を本庁舎に集約させる。増築した1階建て部分に納税課と税務課、後面の5階建てには1階に水道部の徴収業務、2階に上下水道部、3・4階に市教委、5階に議会の委員会室を設置し、中央町の仮庁舎には市教委の一部の機能を移す方針。
 増築工事に伴い、仮設庁舎を彦根駅東口に新設する。6月議会では仮設庁舎の整備費(3億4665万円)と仮設庁舎のネットワーク整備費(2821万円)を盛り込み、駅東口の市有地約4500平方㍍に軽量鉄骨3階建て延べ床面積約3500平方㍍で仮設庁舎を建てる方針だった。今回は市有地の同じ面積に軽量鉄骨3階建て延べ床面積約4000平方㍍で建設する意向で、9月議会には整備費の一部(1億9518万円)が盛り込まれる。
 予定のスケジュールとしては、9月議会後~来年3月に庁舎増築の実施設計、今年12月~来年4月に仮設庁舎の建設、来年3月議会に庁舎の制震補強と増築の工事費を提案、5月臨時議会後~平成29年3月末または同4月末に制震補強と増築工事、来年5月~1年間に仮設庁舎での業務。
 役所の耐震化に対する国からの補助(緊急防災・減災事業債)は平成28年度中の完成が条件になっているが、制震補強については同事業債を充当し、増築については防災対策事業債を使う予定。
 市議会は6月議会で▽耐震補強ができていない市民会館にある部局の執務スペースを確保するために本庁舎に増築する▽防災拠点となる危機管理対応部署を本庁舎に設ける▽窓口業務をワンフロア化に▽来庁者の駐車スペースを確保する▽工事中の仮庁舎を本庁舎敷地内に建設―とする昨年12月議会で可決した付帯決議が守られていないとして、関連議案を省いた修正案を可決していた。
 9月議会に提案される耐震関連の内容は、増築分の設計、庁舎移転のレイアウト、仮設庁舎整備、書庫設置のための本庁舎別館1階の改修など計2億4502万円。

彦根ロータリークラブ、県立鳥居本養護学校に知能検査機器など寄贈と植樹

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 彦根ロータリークラブは1日、県立鳥居本養護学校に知能検査機器などの寄贈と植樹を行った。
 同校には杉本克実会長ら計5人が訪れ、知能検査機と認知評価システム、電波時計、自転車4台の計60万円相当を寄贈。その後、モミジとサザンカの3年木を1本ずつ植樹した。
 同クラブは奉仕をテーマに支援活動をしており、今期は障害者の支援を重点的に実施。11月21日には彦華堂への寄贈、同26日には障害者の現実と課題をテーマにシンポジウムを開催する予定。

斬新な観光戦略を打ち出せ

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 小生は、彦根の観光戦略に欠けている点は「斬新さ」と「ユニークさ」だと確信している。
 彦根城・ひこにゃんのお陰で観光客数はそれなりの安定路線にあるようだが、まだまだ「ごみだけ落ちて金が落ちない」状況が続いている。
 「金を落としてもらう」ためには宿泊客数を増やす必要があるが、伸び悩む原因は宿泊施設の不十分さはもちろん、彦根城・ひこにゃんに代わるだけの第2の要素がいつまでたっても表に出ていないからである。
 ▽金沢のような寺院群に▽荒神山古墳を観光地に▽パラグライダーなど遊興施設を活用▽多景島など琵琶湖を回遊▽佐和山など城跡巡り▽仏壇街や中山道の散策―など、要素はいくらでもある。湖東三山や多賀大社、そして長浜や近江八幡などを含めて広域に考えれば、更にその要素は増えるはずだ。
 これまでにも情報誌への掲載や広域の協議会設立などで観光振興を目指してきたが、目立った成果は得られず、いずれも頓挫した感は拭えない。
 観光振興で成功しているまちの共通点はPRのうまさだが、自虐的な視点やターゲットを絞った戦略など、いずれもそのPR方法には「斬新さ」と「ユニークさ」が目立つ。彦根の場合は行政職員を中心に、まだまだ斬新でユニークな発想を嫌う資質があるようだが、今は起死回生的な発想の転換が必要な時期にある。
 これまでに何度も指摘している通り、彦根は観光のまちであり、市の最重要施策は福祉ではなく、観光である。
 大久保市長がもし、いまだに勘違いしているようなら、早急に改めるべきだ。市の中南部、湖東地域を含めて、観光振興に総力をあげるべきだと再度求める。【山田貴之】

ひこね菓子選手権 3作品選考され大名茶会・花展に出品へ、商品化も

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  「ひこね菓子選手権」の試食選考会が2日、彦根商工会議所であり、来月開催の「大名茶会・花展」に出品される3作品が選ばれた。
 茶人としても知られる井伊直弼公の生誕200年祭に合わせて、実行委員会が抹茶に合う菓子の商品化を目指して企画。4月から7月までアイデアを募り、先月10日には応募のあった和菓子92作品と洋菓子85作品の書類選考があり、和菓子11作品と洋菓子6作品が選定された。
 試食選考会は辞退した和菓子1作品を除いた16作品で実施。大学・高校や各種団体、市民代表、報道機関などから計40人が審査員として参加し、それぞれの菓子を試食。見栄えの良さやおいしさなどを基準に、和菓子2作品と洋菓子1作品を選んで投票した。
 開票の結果、和菓子部門の井伊直弼公200年祭賞には茶室から帰る際の庭石を表したいと重菓舗の「かえりみち」、彦根観光協会長賞には彦根西高校家庭科学部2年の辻井美和さん(16)の彦根梨を使った水ようかん「ひこすい」、洋菓子部門の彦根市長賞にはロイヤルオークホテルスパ&ガーデンズのシェフ・安井豊さん(53)の井伊の赤備えをイメージした「ちゃかぽん」が選ばれた。
 辻井さんは西高から約100人が応募した中でただ一人選考会まで残り、同賞を受賞。「信じられず、とてもうれしい。将来はパティシエになりたい」と話していた。いと重社長の藤田武史さん(43)は同社が文化6年(1896)創業で井伊家とゆかりがある店のため「直弼公生誕200年祭の時に受賞できて光栄」と語っていた。安井さんは「予想以上にレベルが高い大会だった」と述べていた。
 3作品は10月24、25日に彦根城博物館の木造棟で開催される「大名茶会・花展」に出品。以降は実行委員会が商品化を目指し、製作してもらえる店舗を募集する。

彦根市議会9月定例会一般質問14日〜

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 彦根市議会は14日から一般質問が行われ、会派代表に2人、個人に19人の議員が登壇。本庁舎耐震化や国体主会場整備、観光などについて質問する。登壇議員と内容は以下の通り。一般質問は16日までの予定で、インターネット中継される。
 【会派代表】
 ▽公政会(安居正倫議員)=今年度予算の状況(稲枝駅、彦根駅東開発、国体など)、世界遺産、本庁舎耐震化、安全まちづくり、観光、公共交通、インフラ整備、土地の規制緩和、農業、市立図書館。
 ▽夢みらい(赤井康彦議員)=次年度予算、観光、地場産業、福祉、世界遺産、国体とスポーツ推進、病院経営、地方創生、教育、IT化。
 【個人質問】
 ▽杉原祥浩議員=国体に向けて、中山道宿場町。
 ▽安藤博議員=優しい日本語案内、ホッケー場整備、健康なまちづくり。
 ▽夏川嘉一郎議員=総合計画の見直し、図書館建設。
 ▽北川元気議員=本庁舎耐震化、新教育長人事、教科書採択。
 ▽和田一繁議員=観光誘客、空き家対策。
 ▽山内善男議員=労働者の願い、農業支援、放課後児童クラブの待遇。
 ▽奥野嘉己議員=市立図書館の現状と将来像、高齢化対策、市民体育センター。
 ▽長﨑任男議員=市庁舎のあるべき姿、市街化調整区域の人口問題。
 ▽八木嘉之議員=各界で活躍する方々の現状を捉えて、障害者差別解消法。
 ▽小菅雅至議員=下水道整備、幹線道路整備。
 ▽獅山向洋議員=本庁舎耐震化、じゅう器類の予算。
 ▽小川喜三郎議員=協働のまちづくり、学校教育、琵琶湖の保全措置法。
 ▽山田多津子議員=本庁舎耐震化、学校給食の安心な食材提供、マイナンバー制度。
 ▽中野正剛議員=データヘルスの推進、外国人観光客、「リーサス」の活用を。
 ▽野村博雄議員=中学校の更衣室、災害時の高齢者への情報伝達、観光。
 ▽谷口典隆議員=情報基盤整備、彦根西高跡地と国体の県との協議、本庁舎耐震化。
 ▽安澤勝議員=鳥居本小中一貫の課題、中学校のエアコン設置。
 ▽上杉正敏議員=投票率の向上、自転車マナー、危機管理。
 ▽辻真理子議員=本庁舎耐震化。

滋賀県内最高齢者の北川みなさん「おいしい物を食べること」、長生きの秘訣で

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 滋賀県内の最高齢者の北川みなさん(109)=彦根市東沼波町=に長生きの秘けつを聞いた。
 北川さんは明治38年11月3日生まれで、昨年9月14日から県内の最高齢者になっている。現在は佐和山デイサービス(芹川町)や近江第二ふるさと園(開出今町)などに通所している。近江第二ふるさと園での本紙のインタビューで、長生きの秘けつについて北川さんは「おいしい物を食べること」と話していた。
 今月4日には大久保市長が老人福祉月間に合わせて訪問し、認定書と花束、記念品を北川さんに贈った。自宅で同居している娘の喜美さん(78)は「これからも在宅介護、ショートステイ、デイサービスを利用して1日でも長く生活できるよう願っています」と話していた。
 今月28日には三日月大造知事が近江第二ふるさと園を訪問し、北川さんに花束などを贈る予定。
 彦根市内の男性の最高齢者は日夏町の山下勇さん(103)=写真。山下さんは明治45年5月20日生まれ。平成25年7月から近江ふるさと園(石寺町)に入所しており、今月1日には市長が敬老訪問し、認定書などを渡した。
 受け取った山下さんは「ありがとうございます」と礼を述べ、市長からの「あと9年したら国体があります。その時にはぜひ来てください」と言葉には「がんばります」と答えていた。

雑穀テーマにディリパ彦根で講演会、つぶつぶグランマゆみこ

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 現代の食に疑問を抱いている人向けのセミナー「雑穀で世界に光を」が、27日午後1時~大東町のディリパ彦根で開かれる。
 講師は雑穀や野菜、天然の塩・味噌などで作った料理に「つぶつぶ料理」という愛称を付けて、全国各地で料理教室や講演などを行っているフゥ未来生活研究所(東京都新宿区)CEOの大谷ゆみこ(つぶつぶグランマゆみこ)さん。
 滋賀県内でつぶつぶ料理を学ぶ女性たちによる団体「親子イキイキごはん」が、つぶつぶ料理の魅力を知ってもらおうとゆみこさんの講演会を企画した。同団体では「心身の不調は欧米化された現代食が原因の一つにあると考えられます。日本人が昔から食べてきた雑穀の大切さについて一緒に学びましょう」と参加を呼びかけている。
 雑穀と野菜のスープ付き。参加費は20日までが3500円、以降3800円。ペア6000円(20日まで)。定員77人。有料の託児あり(15人、20日まで)。申し込みは事務局☎090(8988)6288。

小田輝子さんが井伊直弼自筆の和歌集・柳廼四附の翻訳終え書籍化目指す

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 彦根市芹橋2丁目の元中学校教員・小田輝子さん(88)が井伊直弼自筆の和歌集「柳廼四附(やなぎのしずく)」の現代語への翻訳を終え、書籍化を目指している。
 柳廼四附は直弼が埋木舎での生活時代から詠んだ和歌を勅選和歌集の形式で江戸時代に編集された。上冊が春・夏・秋・冬、下冊が恋・羈旅(きりょ)・祝賀、雑の部に分類されており、1冊の大きさが縦24㌢×横16㌢。和歌の数は確認されていないが、小田さんによると、1030首以上あるという。書名は直弼が好んだ柳にちなんで付けられ、「柳の雫」とも書く。
 小田さんは平成16年ごろに柳廼四附を読み、江戸時代のくずし字を解読できる能力を生かし、数年かけてすべての和歌を翻訳。校正もすでに終えている。現在は西地区公民館で毎月第一水曜日に「柳廼四附を読む会」を開いている=写真
 柳廼四附の翻訳本がないため、小田さんの教室に通う市民有志らが書籍化を目指し、彦根市などに要請しているが、実現のめどは立っていない。和歌の中では玄宮園内に桜があったことなど、あまり知られていない歴史的事実も登場するという。
 小田さんは「直弼公は自然に対して繊細な目で見つめ、私たちが気づかないことを歌にしている。安政の大獄などで、全国的にまだ悪い印象があるようだが、絶対に悪い印象を抱かれる人ではない。知られていない直弼公の人間性を広めるためにも書籍化が実現できれば」と話している。

彦根張り子の木型 日夏で7体保管、歴史的物証

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 江戸時代以降に彦根で作られていたという「彦根張り子」の木型が、日夏町に保管されていることがわかった。市教委文化財課歴史民俗資料室にも史料は残っておらず、彦根で張り子が作られていたことがわかる初の物証になる。
 日夏町の古川与志継さん(64)が旧日夏小学校の解体直前の昭和61年に、校内にあった器物の中に木像のような物を発見。持ち帰ることが許されていたため、そのうちの6体を持ち帰って保管してきた。その後、近江郷土玩具研究会の藤野滋代表(58)=東近江市五個荘=に見せたところ、張り子の木型だと判明した。
 6体は、トラ(高さ15・5㌢×幅17㌢×長さ40㌢)、タイ(高さ35㌢×幅13・5㌢・長さ38㌢と高さ36㌢×幅14㌢×長さ44㌢)、人の顔(高さ24・5㌢×幅20㌢×奥行き25㌢)、大黒(縦20・5㌢×横18㌢・厚さ9㌢)、おたふく(高さ19・5㌢×幅13㌢×奥行き13㌢)。
 日夏町では北川家が農業と兼業で張り子などを作っていたとされ、面を作る「面張職」だった北川五郎助(介との表記も)が嘉永4年(1851)に張り子を作っていたとする記録が同家に残っている。一部が損壊した張り子の木型1体も同家に残っている。
 張り子は割ることができる木型の回りにリサイクル紙を貼り、木型を取り出して、紙の上に色を塗って完成させる。その大半が子どもの誕生祝いの贈り物として使われ、男の子の場合はトラの張り子を、女の子の場合はタイの張り子を贈ったとされる。藤野さんによると、江戸時代に張り子が作られていたのは京都や大阪など裕福な都市だったといい「江戸時代の彦根の人々がいかに豊かな暮らしをしていたのかがわかる象徴的な物だ」と話している。
 彦根張り子は藤野さんらが所有している10数個が確認されているが、木型は日夏でしか確認されておらず、藤野さんは彦根張り子や木型を所持している市民からの情報を募集している。問い合わせは藤野さん☎090(8883)3844。

市長案の市庁舎耐震化案 6月議会に続き賛否拮抗、市職員のヒアリング反映せず

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 6月議会に続き、焦点になっている彦根市役所本庁舎の耐震化を巡り、大久保市長が今議会に提案した整備計画に対し、市議の間で賛否が分かれており、滋賀彦根新聞の調べでは再び拮抗している状況だ。
 今議会には庁舎の増築に関わる設計費(2656万円)や仮設庁舎設置(1億9518万円)など計2億4502万円が計上されている。
 6月議会では関連費を省いた修正案が出され、予算特別委員会では1票差で否決されたものの、本会議では可決された経緯があり、今議会でも同様の状況が続いている。
 庁舎の耐震化については24日の企画総務消防常任委員会でも議論される予定で、29日の採決に向けて行方が注目される。
獅山氏が情報公開請求
大半の職員 前面整備支持
 本庁舎の耐震化を巡り、大久保市長が今議会に提案している整備計画案が、事前に市の各部局にヒアリングしていた結果が反映されていないことがわかった。前市長の獅山向洋議員の情報公開請求で明らかになり、市議会一般質問でも複数の議員が市長に真意を質した。
 獅山議員や、情報公開請求の資料を元に質問した北川元気議員、山田多津子議員らによると、6月議会後の7月15日に耐震化の整備方法について、市の各部局にヒアリング調査を実施。その結果、大久保市長が提案した後面(北側)に5階建てを増築する「後面案」を支持したのが1部局のみで、前面(南側)に9・6㍍出して5階建てを増築する「前面案」が7部局、前市長時代の前面に19・2㍍出して5階建てを増築する案が4部局、前面と後面の複合案が2部局だった。
 庁舎耐震化の工事費について、市長は前市長案が6億1232万円で、今回提案の案が9億7850万円で3億6618万円増額したものの、増築部分の削減により全体の事業費は前市長案の34億2337万円から、今回提案の案が27億4965万円となり、6億7372万円の事業費が抑制できると主張。一方で職員一人あたりの執務面積は現状が23・8平方㍍で、前市長案が27・72平方㍍、今回提案が22・08平方㍍と狭くなる。
 今回提案の案は市職員へのヒアリング調査では1部局しか支持していないが、市長は「建設費用が少なく済む」として今議会に提案。これに対し市議会で、北川議員は「何のためのヒアリングだったのか。自分の作りたい庁舎を建てたいだけではないのか」、山田議員は「執務スペースが狭くなり、事業費抑制のつけを職員に回すのか」などと厳しく批判。市長は「見直しを始めた趣旨を保持しながら、出された意見をできるだけ反映できるよう、案を練る作業を実施してきた」と答えたが、獅山議員らから「反映という言葉の使い方がおかしい」と指摘されていた。

彦根市役所本庁舎耐震化これまでの流れ

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 庁舎耐震化を巡る動きを以下で紹介する。
 市は平成20年3月に市既存建築物耐震改修促進計画を策定し、同22年10月の耐震診断で補強が必要との結果が出たため、同23年12月に市庁舎耐震整備基本計画を策定。9つの案から庁舎を耐震工法で補強し、前面に5階建ての増築、立体駐車場の整備、敷地内への仮設庁舎建設の方針を決定し、実施設計を行った。
 同25年5月に大久保市政となり、8月6日に県庁に赴いて「白紙」の意向を示し、9月議会での耐震整備の関連費計上を見送った。12月議会で「ゼロベース」を表明し、翌年4月から有識者による彦根市庁舎耐震化整備検討委員会を開始。11月14日に同委員会から「制震工法」を採用するなどの報告書が提出された。
 同26年12月議会に実施設計の委託料(1500万円)が計上され、議会は5項目の付帯決議を可決した上で承認。市は6月議会に彦根駅東口に仮設庁舎を建設する案などを提案したが、市議会は付帯決議が守られていないとして否定。9月議会には前面に1階建てと後面に5階建ての建物を増築し、市民会館と中央町の仮庁舎にある部局を本庁舎に移すという内容が示されている。なお制震工法の実施設計は今年2月13日に始まり、8月31日に完了している。
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