彦根出身の切り絵作家・吉田文彦さん(43)=愛荘町=の初の個展が、1日から彦根市男女共同参画センター・ウィズで始まった。
吉田さんは幼少期を銀座町の玩具店(イセヨシ)で過ごした。子どものころから絵を描くのが得意だったが、4年ほど前から本格的な切り絵の創作活動に入った。旭森地区公民館での切り絵教室で学び始めた平成26年の彦根市展では美術工芸部門で市展賞を受賞。切り絵と塗り絵を組み合わせた「切塗絵(きるりえ)」という独自の手法で仕上げており、昨年の湖国を描く絵画展でも入選した。現在は名前の「ふみひこ」を大字に変えた「弐参壱伍」のペンネームで活動している。
吉田さんはまず、タイトルを決めてペンで原画を作成し、切り絵作業をした後に水彩絵の具で手を加えて完成させる。タイトルを決めた後に動物を登場させた童謡を自作し、その内容に基づいてさまざまな動物を描いているのが特徴。B4判からA2判までの大きさで、完成までに1~3カ月かかるという。
吉田さんは「作品の中には色々な物が隠されている。そのあたりを注目しながら見てほしい」と話している。
開館は31日までの午前9時~午後9時(月曜・水曜は同6時)。休館は火曜と日祝日。吉田さんは木金土の午後には会場に滞在する。入場無料。