彦根城内にあり、保存修理中の馬屋=重要文化財=の見学会が22日から始まった。
馬屋は江戸時代中期の元禄年間(1688~1704)に建設され、佐和口門の内側から西へ延び、南へ折れ曲がる構造で、現存部分は延べ約62㍍に及び、内部には21の馬房(馬の部屋)がある。元々は現在の売店あたりの約20㍍先まであったとされるが、明治初めの廃城令の際に壊された。城内に馬屋が残っているのは全国で彦根城のみ。
昭和43年の解体修理後、屋根のこけら葺きが腐食し、漆喰壁がはがれるなどの損傷が目立っていたため、彦根市は国や県の補助を受けて今年7月15日から修理に入っている。平成28年3月に完成する予定。総事業費は6800万円。来年3月末まで専用通路から自由に見学可。午前9時~午後4時。11月16日には午前10時~・午後1時半~・同3時~工事用の足場からこけら葺きの見学ができるほか、こけら葺きの体験も。無料。問い合わせは市教委文化財課☎(26)5833。