全国的に話題になっている映画「カメラを止めるな!」の上映が8月31日から彦根ビバシティシネマで始まり、初日には上田慎一郎監督(34)と音楽を担当した鈴木伸宏さん(33)が舞台挨拶をした。
2人は長浜市木之本町出身で幼稚園から高校まで同級の幼なじみ。一緒に1時間ほどかけてビバシティシネマに通って映画を見ていたといい、上田監督は「いつも遠足みたいな感じで来ていた。十数年ぶりだが、売店やチケット売り場などどこも変わっていない」と懐かしんだ。
中高生の時から2人で映像を撮影していたことから「いつか、ビバシティシネマで上映される日を待っていた。今日その日が来た」と話し、笑顔を見せていた。また来場者の中に2人の同級生や高校時代の担任の教員を見つけて、当時の思い出話で盛り上がる場面もあった。
映画の中では37分間、撮影し続けるワンカットシーンがあるが、上田監督は「撮影では『本当のトラブル』もあり、そのまま使っている。ゾンビメイクが間に合わず、台本を飛ばしたシーンもある」と舞台裏を明かした。
映画「カメラを止めるな!」は、山奥の廃虚でゾンビ映画を撮影していたクルーが本物のゾンビに襲われるというストーリー。オーディションで選ばれた無名の俳優たちによる作品だが、今年6月に東京都内の2館で上映が始まって以降、全国各地に広まった。
ビバシティシネマでは「動員100万人の突破」が発表され、200人以上の満席となった会場からは大きな拍手と歓声が沸き起こった。最後には上田監督らと来場者がゾンビポーズをとっての記念撮影が行われた。