一方で、白血病や特発性大腿骨骨頭壊死症を発症し、5年前には心不全の診断を受けた音瀬伊都子(いつこ)さん(45)=彦根市本町=によると、ヘルプマークの生産が追いつかずにインターネットを通して転売されたり、さまざまな症状や精神状態で配布場所に取りに行けないなどの課題がある。
ヘルプマークの普及と啓発活動をしている団体「全国ヘルプマークオリパラプロジェクト」は、スイスの製薬メーカーの補助を得て独自のヘルプマークとヘルプカードを作り、全国の対象者5000人に郵送で無償配布する。先月18日から「おひさま」で障害者たちが梱包作業をしており、今月5日時点で2000セットの配送準備を終えている。
音瀬さんは「ヘルプマークを入手できない難病などの当事者に届けて、配慮し合える優しい社会になってほしい」と話していた。問い合わせは音瀬さん☎090(1484)1650。