日本の美しい自然と風景を守る活動をしている「日本ナショナル・トラスト協会」はこのほど、彦根市笹尾町の土地計6万1636平方㍍を取得したと発表。滋賀県内では昨年の大津市の伊香立の森に続いて2カ所目となった。
ナショナル・トラストは無理な開発から絶滅危惧種の動植物や森林など自然環境を守る意味で、日本では昭和57年に「ナショナル・トラストを進める全国の会」が結成、平成4年に法人化された。当初は自ら土地を所有することはなかったが、自然保護への迅速な対応が求められる中で、寄付や贈与などの形で積極的に全国各地の土地を取得している。
今回の笹尾町の土地は滋賀県の「守りたい育てたい湖国の自然100選」に選ばれているエリアの一部で、周辺にはカキツバタの群生地など多くの動植物のすみかになっているという。県外の所有者から34筆に分かれた山林が8月10日付けで同協会へ贈与され、全国で46番目のトラスト地になった。