彦根市は市民を対象に観光についてのアンケート調査を実施。27日に大学サテライトプラザ彦根で開かれた市経済活性化委員会で、その結果を報告した。
18歳以上の市民1000人を無作為に抽出し今月8日から20日を締めに実施し、341人から回答を得た。それによると、「彦根が観光都市だと思うか」の質問に「はい」が51%、「いいえ」が26%で、「国内外から観光客が来ることに」は79%が賛成した。必要な整備の問いに対しては「交通インフラ」、「宿泊施設」、「駐車場」の順だった。
体制については「行政が戦略や広報、民間がイベント実施や商品作り」が最多で、「観光産業以外の農林水産物や伝統工芸品、芸術など新たな組織の設立」が続いた。
彦根の観光イベントのうち、経済効果や知名度向上などに効果があるかの質問に、「彦根城桜まつり」「鳥人間コンテスト」「ご当地キャラ博」「彦根大花火大会」が「効果ある」の回答が多く、逆に「ひこね万灯流し」「能、その舞台の聖俗と不思議」「三成の戦」が「効果なし」が多かった。
彦根市観光振興計画の策定に向けた27日の市経済活性化委員会の会議では答申案が示された。
案によると、計画の期間は平成28年度から同37年度までの10年間。目指すべき将来像「21世紀型城下町・彦根の創造」に向け、平成25年度と比較した同32年度の数値目標として、観光消費額を141億円から219億円に、彦根城入山者数を日本人71万8857人と外国人1万9743人から77万人と8万人に、市内宿泊者数を30万5107人と7093人から39万9456人と1万6644人に、宿泊施設の床数を1339部屋から1520部屋にすることなどが示された。
施策としては▽彦根城のみならず、琵琶湖や食、文化財を活用した魅力ある観光コンテンツの創出▽外国人観光客のニーズを捉えたWi―Fi・案内板・ボランティアガイドなど環境整備▽良好な景観の形成促進や商店街のファサード(外観)整備など観光都市としての機能整備▽観光振興に対する意識の醸成▽ターゲットを絞ったマーケティングや海外プロモーションなど戦略的な情報発信―をあげている。
今後、2月17日に同委員会から市へ答申された後、パブリックコメントを経て、3月中に振興計画が策定される。