日夏里館は昭和10年(1935)にヴォーリズ建築の日夏村役場として竣工し、その後、産業組合(農協)や日夏公民館、日夏町民館などとして使用。平成22年以降、日夏里館として地元住民の憩いの場になっている。平成25年11月から外部の改修工事、翌年7月から1階の耐震改修、昨年7月から2階の耐震改修が行われていた。
見学会には市民ら約60人が参加。設計を担当した石井建築設計事務所の担当者が改修した部分を説明し、所有者で日夏ヴォーリズ建築の会代表の古川与志継さん(64)が元村長室や応接室など各部屋を案内した。
18歳まで日夏で過ごした河島明美さん(64)=清崎町=は「20歳の時に旧日夏村役場で開かれた成人式に出席した。DNAみたいに私の記憶に入っている」と感慨深げに話していた。見学会後にはフォーラムが行われ、滋賀県立大学の濱崎一志教授が「旧日夏村役場の魅力」をテーマに講演した。