地域資源を生かして都市間競争を勝ち抜くまちづくりを目指し、彦根商工会議所が昨年設立した「ひこねブランド開発委員会」(委員長・小出英樹会頭)が20日、記者会見を行い、中間報告を発表した。
人口減対策や地域経済の振興、新たな雇用の創出を目的に、同会議所の会員や大学教員、歴史研究家ら24人と専門家7人で昨年9月に同委員会を設立し協議をしてきた。
中間報告で小出会頭は、イベント・祭りの定期開催や夜間ライトアップなど「集客」と、地場産業を生かしたり、戦国・江戸期をテーマにした「商品」開発、地域を学ぶセミナー開催の「生活」の3つのブランドを展開させる方針を説明。「世界中の人が一度は滞在してみたいと思われるようなまちにしたい」と抱負を語った。平成27年度に商品開発、同28年度に販売促進と全国へPRを行う予定。
また会見では専門家を代表し、大阪府や大阪市の特別顧問を務め各地で観光政策の立案を手がけている大阪府立大学観光産業戦略研究所の橋爪紳也教授が「現在は激烈な都市間競争の時代にある。ほかの地域と違うことを実行する必要があり、未来の彦根のあるべき姿を示さなければならない」と話した。
ほかに、歴史や起業家育成、経済学、IT活用など人材育成のための講座「彦根プレミアム塾」の開講や、街並みの整備計画などをする「彦根まちづくり会社」(仮称)を設立させる計画も示した。