「心と身体を育む毎日ごはん」をテーマにした公開講座が26日に聖泉大学(彦根市肥田町)で開かれ、ウェルネスライフ研究所(神奈川県相模原市)主宰の神藤多喜子さんが講義を行った。
神藤さんは、日本人が穀物・野菜・魚介・海藻類・発酵食品を食べてきたため、▽欧米人よりも小柄▽肝臓・腎臓・すい臓がコンパクト▽腸が長いため消化もゆっくり―などの特徴があると紹介。「腸の中で腐敗しやすい動物性脂質を含む食べ物の多食は腸内細菌層のバランスを崩し、血液も汚す」と述べた。
日本人に最適の食事については、分づき米と雑穀か、水を吸収させてしっかりと炊いた玄米の主食と、味噌汁、化学調味料が入っていない漬物、旬の野菜やキノコ類などを使ったおかずだとし「ケーキや肉などは心が喜ぶのでたまには良いが、食を間違えると体を壊す。毒を貯めない食事をとるべきだ」と語った。
このほか、ヨーグルトはたんぱく質や脂質を含んでいる、精白糖は体を冷やし悪玉菌やウイルスの栄養になる、(海水塩や岩塩ではない)精製塩はミネラルが欠乏しているため体のバランスを崩す、妊娠中の牛からの牛乳はホルモンバランスを崩す―ことなどをアドバイスした。
また熱中症の患者が増えていることにふれ「野菜をおやつ代わりに食べていた昔の人は熱中症にならなかった。水分とミネラルをとれば熱中症にはならない。砂糖が入った飲み物をとるから熱中症になる」と指摘。「(砂糖を多く摂取する)『糖化』は脳を老化させる。今は子どもたちの脳も老化しており、のどが渇いていても分からなくなっている」と述べた。