江戸時代に彦根藩の足軽屋敷だった瀧谷(たきがい)家住宅(栄町1)が「まちかど資料館」として26、27日に公開される。
瀧谷家住宅は、江戸時代初期の慶長年間(1596~1615)に現在の栄町一帯に設置された足軽屋敷の中藪組に属し、江戸時代後期に建築された梁間8・2㍍、けた行9・1㍍の切妻造、さん瓦葺きの建物。平成24年3月に市指定文化財になっている。
瀧谷家には工芸品や古文書など500点以上の江戸時代~明治時代の文化財が残っていることから、NPO法人彦根景観フォーラムや彦根辻番所の会、市教委文化財課らによる彦根歴史的風致活用実行委員会は、多くの市民に足軽屋敷に関する文化財を見てもらおうと、文化庁の補助を受け資料館として公開することにした。
資料館では、瀧谷家が足軽の鉄砲組に属していたことを示す鉛製の椎実(しいのみ)形弾丸と発射用火薬の早盒(はやごう)、銃台に「国友(長浜)吉田直道」・銃身に「橋本惣太」と刻まれた火縄銃、瀧谷右八郎の五男・辰五郎による記録・びわ日記、慶応元年(1865)の第二次長州戦争に従軍した右八郎が現地で入手した瓦版・大島ぐん(郡)の図絵など87点を展示する。入館無料。午前10時~午後4時。
広報担当の谷口徹さんは「今後も足軽屋敷などを活用して、2号館、3号館の公開につなげていきたい」と話している。問い合わせは谷口さん☎090(2198)0329。
芹橋の足軽屋敷も公開
彦根歴史的風致活用実行委員会は26、27日に芹橋2丁目一帯の足軽屋敷も公開する。足軽の旧善利組に属した吉居家、服部家、辻番所を公開するほか、林家、椿居家、北川家の外観を紹介。ほかに太田家ではかわら版、中居家では町割り図などを展示する。午前10時~午後4時。問い合わせは渡邊弘俊さん☎(23)3073。