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Channel:     滋賀彦根新聞
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外国人が日本の社会問題討論 にほんご教室JUMP

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 彦根市内で暮らす外国人たちがさまざまな課題やテーマに沿って討論する「グローバルディベート大会in彦根」が、アルプラザ彦根6階で開かれた。
 彦根ユネスコ協会が主催し、同協会内の子どもにほんご教室JUMPの指導員が運営して開催。さまざまな国の外国人が登場し、日本の社会問題になっている課題について日本語で討論した。

言葉か習慣、どちらが大切?
 最初は「日本で住むために大切なこと」をテーマに、モンゴルのタニヤ・ボロルさんが「言葉」、インドのラマリンガム・ラムヤさんが「習慣」の立場で討論。ラムヤさんは「日本にはごみの分別や学校給食などの習慣があることを知った。日本人と同じように習慣を守ることで、仲良くなれる」と主張。ボロルさんは「日本語を覚えることで生活も楽しくなる。やはり言葉の方が大事」と述べた。

高齢者介護は在宅か施設か
 「高齢者介護は在宅か?施設か?」については市内の介護施設で働く中国人の実習生4人が参加。チョウ・イッケイさんとタイ・カヨウさんは在宅介護の立場から「施設では家族と100%同じような気持ちにはなれない。施設だと費用もかなりかかる」と説明。一方で、フウ・サンさんとショウ・ギョウカさんは施設介護の立場から「施設だと24時間365日、見守ることができる。自宅で一人で亡くなることもあり、その時は家族もつらくなる」と解説。結論として、在宅側は「本人の意思が一番大事で、施設での介護はやはり大きな費用がかかる」とし、施設側は「職員の知識と技術に専門性があり、家族も安心して仕事ができる」と述べた。

男性の育児休暇は必要か
 「育メンについて 男性の育児休暇は必要か否か」については、いずれもベトナムのグエン・クアン・ヴーさんとホ・チィ・ウェウ・ハンさんが「必要」、いずれも中国国籍で滋賀県立大学大学院2年のソン・キチチンさんと聖泉大学4年のフヨさんが「不必要」の立場で登壇。ヴーさんとハンさんは「育児休暇は先進国では当たり前。仕事において男性と女性は平等にするべきだ」と語った。ソンさんとフさんは「中国では子どもを両親に預けている。育児休暇をとったとしても男性が家事をするとは思えない」と話した。結論として、「必要」側は「仕事が忙しいから育児休暇がとれないというのは言い訳。二人の子どもなのだから、育児も分担して行うべきだ」とし、「不必要」側は「育児休暇は日本に定着しておらず、妻の方が家事に慣れている。両親に預ける方法で良いのでは」と述べた。

中国人が十二支の意味解説
 ディベートの合間には外国人のスピーチもあり、そのうち中国人のゲン・シンさんは「十二支の意味」について説明。
 十二支が誕生した時代、中国では「子(ネズミ)と丑(ウシ)」「寅(トラ)と卯(ウサギ)」「辰(タツ)と巳(ヘビ)」「午(ウマ)と未(ヒツジ)」「申(サル)と酉(ニワトリ)」「戌(イヌ)と亥(イノシシ(中国ではブタ))」での「競争があった」と解説。
 「勤勉なウシと頭脳明晰なネズミ」「勇敢なトラと慎重なウサギ」「頑強なタツと柔軟なヘビ」「まっすぐなウマと協調性豊かなヒツジ」「適用能力があるサルと努力家のニワトリ」「まじめなイヌと気楽なブタ(イノシシ)」と紹介。そのうえで「昔の人もそれぞれの特徴が大切だと考えていた。現代の人にも通じる教えだと思う」と語った。

子どもにほんご教室JUMP
 子どもにほんご教室JUMPは、外国とつながりがある子どもたちの支援活動をしている。
 市内の教育機関の教員や通訳者ら13人が毎月第1、第3、第4の土曜日午前にアルプラザ彦根6階で教室を開講。外国につながりがある幼児から生徒までの日本語と教科学習、保護者の日本語学習を支援している。
 代表の江畑美津子さん(64)=城町=は「ボランティア教師の研修を充実させて、これからも質の高い支援をしていきたい」と話している。

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