ディーキン大はヴィクトリア州のメルボルン・バーウッドなど4カ所にキャンパスがあり、留学生や移民学生、社会人が多く在籍。滋賀大とディーキン大は1988年に協定を締結し、6年前からディーキン大の学生が滋賀大を訪れており、2年前から企業訪問をしながら研修している。
課題解決の提案も
プレゼン見学自由
今年来日したのは学生20人と教員2人。今月17日から29日まで彦根に滞在し、永楽屋や岡村本家のほか、株式会社四番町スクエアや彦根市彦根城世界遺産登録推進室も訪問し、最終日には企業や行政が抱える課題の解決に向けた提案を行う。
学生たちは初日、彦根城や四番町スクエアを見学。翌日には芹中町の永楽屋で仏壇について説明を受けた後、彦根工場に移動し仏壇七職を製造工程ごとに見て回り、金箔押しも体験。黒い菓子盆に体験用の漆を横に塗り、金箔を貼り付けてガーゼではらい落として完成させていた。
金箔押しの体験後、学生のソフィー・バァチさん(21)は「伝統文化を現在まで維持させているのがすごいと思いました。仏壇の技を使って若い世代向けにフォトフレームを開発すれば、海外でも人気が出ると思います」と話していた。
学生たちは今後、グループごとに各企業や彦根市、四番町スクエアへの訪問を繰り返し、レポートを作成。28日に滋賀大の士魂商才館での報告会でプレゼンを行う。報告会は日本語の通訳ありで見学自由。