カナダ・バンクーバーの日系人野球チーム「新朝日チーム」が20日から彦根市内に滞在しており、翌日には彦根市立中央中学校で交流会が行われた。
大正4年(1915)に彦根市開出今の出身者らがカナダで野球チーム「バンクーバー朝日軍」を結成し、現地の白人リーグで活躍した。その功績を称える形で2014年に新朝日チームができ、翌年に初来日した際には彦根にも立ち寄った。
3回目(彦根は2回目)の今回は12歳から16歳までの選手15人、コーチ5人、保護者35人の計55人が15日に来日。中央中で行われた交流会では大久保貴市長のあいさつ後、新朝日チームの猪亦功憲・総監督が「このような交流ができ、ありがたく思っています」と述べ、一人ずつが自己紹介をした。副主将の鈴木太貴さんは「彦根の訪問が日本とカナダの友好につながればいいです」と語った。
市から彦根城の入場券やピンバッジが贈られた後、ひこにゃんを交えて全員で記念撮影が行われた。その後、中央中の生徒会の生徒16人を入れての交流会もあり、スーパーカロムを体験していた。
朝日軍の会長だった松宮外次郎の孫にあたる松宮哲さん(71)=開出今町=は「非常に感慨深いです。当時の朝日軍のメンバーたちにタイムマシンに乗ってインタビューしてきたい気分です」と笑顔を見せていた。
一行は21日に多賀で彦根リトルシニアと合同練習、22日に彦根球場で単独練習と彦根城観光。23、24日にも長浜市の浅井球場で親善試合をし、25日には甲子園で選抜高校野球の観戦や阪神タイガースとの交流がある予定。28日に帰国する。