彦根市葛籠町の農業組合法人つづらファーム(茶木勝・代表理事)が栽培している黒豆「クロダマル」の収穫が今月13日に行われた。
クロダマルは九州沖縄農業研究センターが開発した黒大豆。西日本の一般的な黒大豆と比べて表面に光沢があるのが特徴で、苦みが少なく、甘みが強い。抗酸化作用があるとされるアントシアニンの量が一般的な黒大豆より多い。暖地性の品種のため、つづらファームによると、滋賀県が国内で最北端の栽培地だという。
つづらファームは平成26年度に、女性へ就労の場を提供しようと「黒豆で元気一発増進プロジェクト」を発足。翌年度から滋賀県の支援を得ながらクロダマルを栽培し、収穫から加工、販売までの六次産業化を目指している。毎年6月に約3000平方㍍の農地に種を植え、12月に収穫し、加工施設の工房まめつづらでクロダマルを使って茶や煮豆、コロッケ、弁当、プリンなどにして販売している。
例年の収穫量は450㌔ほどだが、4年目の今年は台風や大雨の影響で約120㌔と少なかった。つづらファーム理事の茶木源重郎さん(73)は「自然相手のため今年は収穫量が少なかったが、数年後には栽培面積を広げ、5年後をめどに収穫量1㌧を目指したい」と意気込んでいた。
クロダマルを使った商品は近隣市町のJA東びわこ直売所や四番町スクエア内のほか、第1第3土曜日の工房まめつづらでの朝市で販売されている。