本庁舎耐震工事の裏合意の問題を受け、市は11月21日、裏合意に関わった前都市建設部長の山本茂春氏を戒告の処分にすると発表した。
山本氏ら市職員と岐建滋賀支店は、契約内容から空調設備や既存庁舎の改修など一部工事を取りやめる裏合意をした上で契約を締結。入札時の条件を変更した行為が地方自治法施行令違反にあたるとの認識について、山本氏は市議会が設置した百条委員会の中で「その可能性はあると認識していた」と述べていた。
一方で、市は前副市長の川嶋氏が山本氏らに指示をし、裏合意を主導させたとの主張を展開したが、これに対し川嶋氏は百条委で裏合意への直接的な関与を否定した。しかし山本氏の処分内容を決めた懲戒審査委員会は市の川嶋主導説に基づいて協議し、その結果、山本氏の処分を4段階で最も軽い戒告にした。
軽い処分について、市長は会見で「懲戒審査委員会が適切に判断していただいた。委員会と異なる処分はできない」と答えた。市は裏合意に関与したほかの職員2人に市長から訓告と厳重注意、6人に注意の処分をしたとも発表した。