石破大臣「地方で新産業を」
石破大臣は11日、滋賀県立大学で地方創生をテーマに講演した。
石破大臣は若者の東京一極集中と地方の人口減少が続いていることに触れ「今後、東京では直下型の大地震が起こると言われている。また東京は世界が体験したことがない規模とスピードで超高齢化が始まる」と、その危険性を指摘した。
一方で地方について、昭和40年代から同50年代にかけては地方での公共事業などが国を支える時代だったとした上で「今の時代に同じことはできない。生かせていない産業がいっぱいある」とし「例えば、農業においては米、麦、乳製品などに高い関税がかけられているが、それで強くなるとは思わない。日本の米は一度食べるとやめられないため、アジアでは『麻薬だ』と言われているらしい。ほかの産業を含めて海外に展開することができる」と、TPPへの理解を求めた。
1人当たりの県民所得で滋賀が常に上位5番以内に入っていることを紹介しながら「自動車や電化製品が壊れなくなり、高齢者が増える中で、いかに個人消費を伸ばすかが課題になる」「それには新しい産業を滋賀で、彦根で確立するしかない。国を変えるのは地方の智恵であり、地方の力で新しい日本を創って頂きたい」と述べた。
参院選に出馬する小鑓隆史氏(49)は「私の古里の滋賀を元気にするため、(県知事選以来)再び出馬することを決めた」と決意を述べていた。彦根・犬上郡選出の大野和三郎県議を支援する団体が主催し、県内の自民党の国会議員や知事、首長、支援者約1200人が来場した。
岡田代表「政治の流れ変える」
岡田代表は、米原市長岡で行われた参院議員・林久美子氏の事務所開きに出席。経済政策の転換と憲法9条の堅守を呼びかけ、「安倍さんの暴走を止め、政治の流れを変える大事な選挙」と党員や支持者に奮起を促した。
消費増税を延期した安倍首相について「消費税を増税できる経済環境を作りだせなかった」と批判し、「金融と財政出動に頼り続けた3年半。これは限界に近づいている」「国民の8割が景気回復を実感していない」と指摘。構造改革の徹底、人への投資、格差の是正などで「成長と分配を両立させる戦略が求められている」と訴えた。
憲法改正については、安倍首相が3年前の参院選後に特定機密保護法案を、一昨年の衆院選後に安全保障法案を取り上げたことから「改憲勢力が3分の2をとれば9条改正は間違いない」と指摘し、「70年間歩んできた平和国家としての道が問われている」とした。
林氏は「老後の安心をつくる」「働くことを大事にする」「子ども達が希望を持てる地域をつくる」と語り、「今の政権の暴走をストップし、平和を取り戻す。過去は変えられないが、未来は変えられる」と呼びかけた。
事務所開きには民進党の田島一成衆院議員、平尾道雄米原市長、地元選出の県議、市議、支持者ら約50人が出席した。この日は彦根、長浜でも事務所開きが行われた。