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彦根市役所耐震化問題 関連予算省いた修正案提出へ、予算委では1票差で否決

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 彦根市役所本庁舎の耐震化に合わせて、仮設庁舎を彦根駅東口に建設する関連事業費(約3億7486万円)が今議会の一般会計補正予算案に盛り込まれているが、複数の市議が昨年末の議会で可決した付帯決議(※)が守られていないなどとして、同事業費を省いた修正案を提出する見込みだ。同様の修正案は18日の予算特別委員会では否決されたが、賛否は接戦の状況で、どちらに転ぶかは25日の採決までわからない。
 大久保市長は、来年1月から約1年かけて本庁舎の耐震化を行う方針で、工事期間中は現在の本庁舎の機能を中央町の仮庁舎の1~3階と駅東口に建設予定の仮設庁舎に振り分ける意向。そのうち東口には市有地約4500平方㍍に軽量鉄骨3階建て延べ床面積約3500平方㍍で仮設庁舎を建てる計画で、今年10月着工・年内完成を目指している。
 しかし、前市長の獅山向洋議員や前議長の谷口典隆議員らは付帯決議が守られていないなどとして、17日まで行われていた一般質問で大久保市長の計画を批判。公明党(2人)、共産党(2人)と共に修正案を作成し予算特別委員会に提出したが、否決された。
 最大会派で自民党系の公政会(10人)は議員間で修正案への賛否が分かれている。同会派では調整を図る考えだが、賛否が分かれたまま採決に入ると見られる。
 市長与党で民主党系の夢みらい(7人)は昨年末の議会で付帯決議に賛成した議員もいるが、会派拘束をかける予定。
 会派に属さない議員(一人)は修正に賛成の意向。本紙の調べではこれまでのところ、修正案の賛否は拮抗している。
 【昨年末の付帯決議】▽耐震補強ができていない市民会館にある部局の執務スペースを確保するために本庁舎に増築する▽防災拠点となる危機管理対応部署を本庁舎に設ける▽窓口業務をワンフロア化に▽来庁者の駐車スペースを確保する▽工事中の仮庁舎を本庁舎敷地内に建設する―よう求める内容。
 18日に行われた市議会の予算特別委員会では、仮設庁舎を彦根駅東口に建設する関連事業費を除く修正案が提出された。
 提出者の獅山議員は、机やいす、収納棚など什器(じゅうき)類に1億1615万円が計上されていることをあげ「仮設庁舎の狭いスペースにこれだけの予算をかけるという話は前代未聞だ」と批判。また本庁舎の隣接地に県有地があり、耐震化を進める中で県との協議が不十分だと指摘した上で「県との話し合いができていない状態で予算を組むのは順序が間違っている」と述べた。
 一方で安澤勝議員は「本庁舎のままで耐震工事をするのは安全面で問題がある。県としっかり話し合いをしながら、原案を進めてほしい」と修正案に反対。採決では委員12人のうち委員長を除き、修正案に賛成5、反対6で否決された。

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