同25年7、8月には太鼓丸東側の調査が行われ、約40㍍分のうち約3・5㍍の石垣の根石(ねいし)で一度も修理されたことがないことがわかり、裏込めからは彦根城内では確認されていない瓦の破片=写真=が大量に出土。この瓦の破片は▽精製された粘土ではない▽焼きが甘い▽彦根城の瓦と比べて出来が悪い▽中心の飾りが一巻きの唐草文―などから、佐和山城の瓦の破片が彦根城の太鼓丸の石垣を築造する際に栗石として入れられたことがわかった。佐和山城の瓦の文様は、近畿では豊臣秀吉の晩年の居城だった伏見城でも見られるため、石田三成と秀吉との密接な関係もうかがえる。
城郭史が専門の滋賀県立大学の中井均教授は「佐和山城の瓦などを使ったことは、関ヶ原の合戦後、大坂城を攻めるために一日でも早く彦根城を完成させる意図があったことを示す考古学的にも貴重な発見。鐘の丸から見た大手門方面が京都・大阪に向いていることも注目される」と話していた。
なお13日~開国記念館で出土した瓦の破片や写真パネルなどが展示されている。
彦根城の石垣探検会
市教委文化財課は21日に城内の石垣を見学する「彦根城石垣探検隊」を行う。学芸員のガイドで今回、発表された石垣群のほか、江戸時代の石垣構築技術の変遷や修理状況を学ぶ。小学生は保護者同伴で。集合は午後1時に彦根城博物館前。参加費100円。申し込みはメールかファクス、往復ハガキで20日まで。定員100人。問い合わせは同課☎(26)5833。