彦根市後三条町の長久寺(松山貞邦住職)は9、10日に大法会を営み「お菊の皿」も公開する。
彦根藩士・孕石(はらみいし)家の世継・政之進の侍女で相思の仲だったお菊は、政之進の気持ちを確かめようと家宝だった白磁の皿10枚のうち1枚を割り、手打ちされたと言われている。同寺によると、この皿は彦根藩初代藩主・井伊直政が関ヶ原の合戦の戦功により、徳川家康から拝領し、大阪夏の陣の武功により孕石家に下げ与えたものとされる。お菊の死後、母親が供養のため同寺に納めたという。
同寺には6枚が保管されている。大法会ではほかに、9日午後7時半~本尊千手観世音菩薩の法要、参詣者家内安全成就祈願など、同8時~紫燈大護摩厳修がある。9日午後7時~は江州音頭で盆踊り、露店・屋台も出る。問い合わせは同寺☎(22)0914。