過去の戦争で祖国のために亡くなった彦根市内のご英霊の遺徳をしのぶ、彦根市平和祈念式典が17日、文化プラザで行われ、遺族ら約200人が参列。式典では鹿児島県の知覧や沖縄県を今年3月に訪れた市内の児童生徒による体験発表も行われた。
滋賀県内の戦没者約3万7450柱をまつっている県護国神社(尾末町)には彦根市内の約2700柱も合祀されている。式典で彦根市遺族会の西田惣次郎会長は「ご英霊に国の礎、平和をいただいたことを忘れません。過去を意識しない世代が増え、私たち遺族は厳しい過去の事を後継者に正しく伝えていかなければならない」とあいさつ。
体験発表で、太平洋戦争(大東亜戦争)時に特攻基地があった知覧を訪れた新美杏果さん=当時・金城小6年=は「特攻隊の戦死たちは遺書に『幸福』や『笑っていく』と書いていました。死ぬとわかっていて笑顔でいける特攻隊の戦士たちを尊敬し、『日本のため』『家族のため』に行ってくれた人たちに感謝したい」と述べた。
高宮駅で戦時品展
彦根市高宮遺族会は29日まで、高宮駅コミュニティセンターで「平和のよろこび展」を開いている。先の大戦の激戦地だったパプアニューギニアでの戦没者遺骨帰還事業を撮影した写真や戦時品など約50点を展示している。午前8時半~午後5時半。入場無料。