彦根市内で夏に行われる主なイベントを締めくくっている「彦根ばやし総おどり大会」について、大久保貴市長が自身のフェイスブックで廃止論を展開したことに波紋が広がっている。
市長は総おどり大会が開かれた今月8日の午前に、フェイスブックに「各方面からいろんな意見があり、このイベントの在り方を見直す必要があるかもしれません。廃止または他の行事との統合を含めて考えたいと思っています。ひょっとすると今年が最後の総踊りになるかもしれないですね。ご参加いただく方やご覧になる方、十分お楽しみいただきたいと思っています」と掲載した。
総おどり大会は市主催で昭和39年に始まり、ピーク時には55団体の約6000人の踊り手が出場していたが、51回目の今年は27団体・約1400人に止まるなど低迷。現在、市と共催の立場にある彦根市観光協会でも「マンネリ化」を認めており、昨年の大会終了後には「彦根ばやし総おどり大会検討委員会」(5人)を協会内に立ち上げ、再生を図ろうとしている。
その最中での市長の廃止論に対し、フェイスブックを見た市民からは「伝統ある総おどりを廃止して良いのか」「踊ろうと意気込んでいる参加者がいる中、なぜ開催日の朝に廃止論を述べたのか理解できない」などの意見があがっている。
観光協会副会長で検討委員会委員長の木村昌弘さんは「ゼロベースで委員を中心に検討しながら、よりよい総おどりにしていきたい。(市長の意見については)コメントを控えたい」と話している。