長久寺(彦根市後三条町)の樹齢約800年以上の紅梅が見ごろを迎えている。
同寺は長久3年(1042年)創建。紅梅は源頼朝が建久2年(1191年)に京都へ向かう途中、彦根の風土病にかかり、同寺で祈願した後に病が治ったことから、喜んだ頼朝自らが植樹。以降、「福聚の梅」と名付けられたとされる。また慶長5年(1600年)には徳川家康が来詣して宴を催したため、「御覧の梅」とも呼ばれるようになったという。
幹回り約170㌢×高さ約6㍍。2006年6月に彦根市指定保存樹に指定。県緑化推進会の「淡海の巨木」にも認定されており、2015年度に幹部分の腐朽箇所の治療と支柱の整備が行われた。約10年前に隣に挿し木された紅梅も育っている。
今年は暖冬の影響から2月中旬から開花し始め、今月初めから満開になっている。松山貞邦住職(71)は「今年も鮮やかな花が咲いた。一部では散り始めているが、まだまだ見ごろでは」と話していた。