滋賀国体の主会場整備に伴って7月から解体される彦根市民体育センターの解体反対に向けて、獅山向洋市議らが住民投票条例の制定を求める署名活動を4月26日から始めた。
滋賀県は県立彦根総合運動場周辺を整備するのに合わせて、彦根市民体育センターの解体を決定しており、約4億円を予算化。解体に伴って、市はひこね燦ぱれすを解体し、南彦根駅前に約64億円をかけて新しい市民体育センターを建設して平成34年度中にオープンする予定。国体に合わせて金亀公園も約24億円をかけて再整備する。
住民投票条例の制定を請求したのは獅山市議のほか、辻真理子、山内善男、山田多津子、奥野嘉己、北川元気の各市議で、政治団体「彦根市民体育センターを守る会」を立ち上げた。
請求理由について、6人は同日の会見で、▽市の財政調整基金が平成27年度末の50億円から今年度末に2億円になる見込み▽巨費を投じて市民体育センターを新築し、国体の協力と称して金亀公園を整備する―ことなどをあげている。
会見で代表の獅山市議は「2週間の滋賀国体のために彦根市民体育センターと燦ぱれすを失い、何十億円もの税金を無駄に浪費しようとしている。解体に反対し、再開の意思を表明するために署名活動を始めた」と話していた。
条例制定に必要な署名人は有権者総数の50分の1以上となっている。市の3月1日時点の有権者数は9万1496人のため、1800人以上が必要。規定の署名人数が集まれば、大久保貴市長に条例制定を求めることができる。「守る会」は1万人を目標にしている。事務局を銀座町に設けた。問い合わせは北川市議☎080(1415)3821。