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彦根市長選の公開討論会、立候補予定者3氏が大規模事業や稲枝地区の振興策などで議論

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 彦根市長選の公開討論会が9日、ビバシティホールで開かれ、立候補を予定している元毎日放送記者の田原達雄氏(68)、前市教育長の前川恒廣氏(61)、現職の大久保貴氏(53)が大規模事業や稲枝地区の振興策などについて討論した。
 現市政への評価について、前川氏は次期市政で大規模事業が続く点にふれながら「現在の財政状況ではやっていけない。ストップをかけて事業を見直して、教育や福祉に回す必要がある。私には国とのパイプもある」と述べた。
 大久保氏は「彦根は魅力のあるまちであり、市民の皆さんの理解と協力によって4年間、市長を担ってきた。人口減少の中で、彦根は人口が増えている。彦根が注目されているということを理解して頂きたい」と語った。
 田原氏は「市の財政は危機的だと思っている。今年度予算は市長選を控えて、あらゆる方面に予算措置をして過去最大規模になった。県知事と市町首長との会議でも発言しないのはどういうことか」と話した。
 観光については、田原氏が「彦根城内に土産店を作りたい。佐和山城跡には鳥居本からのルートを整備したい。博物館には貴重な文化財が多くあるため、彦根以外で展示するアウトバウンドの戦略を立案したい。観光協会は市と相互依存体質のため、民間活力で自立した組織にしたい」と説明。
 前川氏は「彦根城の世界遺産は今のままでは難しい。築城410年祭の目標は90万人らしいが、私なら(おおよその平均)70万人の2倍にできる。滞在型観光も進んでいない。発進力が欠けているのが原因であり、イベント(ゆるキャラまつり)が午後3時に終わるのもおかしい」と解説。
 大久保氏は「ひこにゃんと一緒に台湾やイギリスを訪れ、彦根をアピールしてきた。彦根城が世界遺産になれば多くの外国人も訪れるが、(登録までの)宿題は姫路城との差別化と世界の城郭との違い。平成33年度に推薦書を作成し、36年度の登録を目指す。市民に知って頂けるよう議論を深めたい」と述べた。
 討論の場面では田原氏の「この4年間を自己採点するならば」の質問に、大久保氏は「約束事は十分ではないかもしれないが、できたと思っている。全国一の福祉モデル都市には道半ばであるため、市民の審判を仰ぎたい」と回答。
 前川氏は、今年1月に市が発表した中期財政計画に広域ごみ処理施設や図書館などの整備費が入っていない点を疑問視。これに対し大久保氏は「用地がまだ決まっていない中で財政計画に入れるのは技術的に難しい」と返答。また田原氏は「現職には有力な方が付いており、その人の意向で財政出動される懸念がある。影響力の出ない市政が必要だ」と述べ、前川氏も「有力な方とは誰か」と迫った。これに対し大久保氏は「国体関連の事業で皆さん大変苦労している。国や県の支援を頂いて、市政を進めたい」と明確な回答を控えた。
 討論会後、来場していた岡田明穂さん(19)は「候補予定者の方の考えの違いが少し把握できた。予定者の皆さんには地域を活性化するための政策を訴えてほしい」と話していた。市長選の討論会は彦根青年会議所が主催し、市民141人が来場した。

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