稲枝駅舎の橋上化と自由通路の工事が完成し、11日に供用を開始。同日、駅東口で記念式典が開かれ、国会議員や知事、彦犬の首長、県議、市議ら来賓約100人と市民ら計約400人が参加した。
式典で大久保貴市長は「稲枝駅を核とした魅力あるまちにしていきたい。市南部の発展のために今後も支援を頂きたい」とあいさつ。JR西日本京都支社長の岩崎悟志さんは「稲枝駅は1日約5000人が利用しているが、高齢者らにとっては不便だった。バリアフリー化を実現して頂き、安心して利用して頂けることをうれしく思っている」と述べた。
稲枝地区連合自治会長の柴田秀司さんは「稲枝駅を中心にしたまちづくりにまい進しなければならない。市南部の玄関口として、駅西口の開発や公共施設の誘致も進めてほしい」と語った。市立稲枝中学校生徒会長の川村美雨さん(14)=2年生=は「私たちだけでなく、誰にとっても利用しやすい駅になったと思います。この駅を多くの人が利用することで、稲枝の発展につながればと思います。また稲枝の街の温かさもずっと受け継がれていってほしい」と話した=写真。最後にはくす玉割りもあり、式典後には漫談などのイベントが行われた。
【稲枝駅舎】大正9年に開設して以来、96年が経過していたため老朽化が著しく、段差も多かったため、平成19年3月に稲枝駅改築整備促進期成同盟会が設立され、同25年4月から施工開始。完成した橋上駅舎は延べ床面積約400平方㍍で、上下線にエレベーター1基ずつと待合室が1カ所ずつ、駅事務所、券売機などが整備。自由通路は延べ床面積約740平方㍍で、東西口にエスカレーターとエレベーターが1基ずつ、トイレ、授乳室、防犯カメラ、太陽光パネルなどがある。事業費は橋上駅舎が8億3748万円、自由通路が12億2154万円、付帯設備が8371万円の計21億4274万円で、うち市の負担額が20億6974万円。なお東西駅前広場の整備は平成30年度末の完成予定。